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India Front Line Report

MICA (P) 120/08/2010

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第3805号をお届けします

 

2010年8月18日(水)

◆電力市場に新種のデベロッパーが続々誕生

◆内閣官房、オリッサ州石油化学地域事業を承認

◆保健省、超強力耐性菌報告書を指弾

NDM-1の出現は抗生物質治療の終焉?

Biocon、院内感染治療部門設置

◆アポロ、幹細胞研究にUS$1500万投資

◆創薬ベンチャー・キャピタル基金設置

Vedanta、10月11日にCairn India公開買付

Tata Motors、他社との提携通じ海外市場開拓

M&M、韓国人を双龍CEO

Maruti Suzuki、CNG社5モデルお披露目

◆7月のヘッドライン・インフレ一桁台に沈静

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◆電力市場に新種のデベロッパーが続々誕生

【ニューデリー】インド電力市場には、フットウェアのAction Shoes、コンパクト・ディスク・メーカー、Moser Baer、ポリエステル製造のIndo Rama Synthetics、アルコール製造会社Pioneer Distilleries Ltd、エビ輸出業者Deviseafoods Ltd等々、毛色の変わった民間プロジェクト・デベロッパーが続々誕生している。

 ヒンドゥー・ビジネス・ラインが8月16日伝えたところによると、電力事業の経験がほとんど、あるいは全くない異業種出身のこれらデベロッパーの多くは100MW(メガワット)以上の火力発電事業を手がけ、電力の短期取引を通じ中核事業を補完する収入源を確保することを目指している。アンドラプラデシュ州沖合Krishna-Godavari海盆からより多くの燃料供給が見込めることから、先見の明有るデベロッパーは取り分けガス火力発電に対する関心を高めている。

 EPC(Engineering procurement and construction)請負業者SEW Infrastructure Ltdとアンドラプラデシュ州拠点のAgrigold Projects Ltdも発電事業の戦列に加わり、最近ガスの割当を申請した。こうしたプロモーターらはアグレッシブにその資金を注ぎ込んでいるものの、発電事業を直接手がける訳ではなく、日常業務は外部業者に委託している

 ドイツ企業Evonik Energy Services GmbHが完全出資するこうしたサードパーティー請負業者の1社、Evonik Energy Services IndiaDr J.T. Verghese重役(MD)によると、Action Shoesから最近その種の依頼を受け、商談を進めていると言う。

 この種の未経験なデベロッパーが最初に手がけるのは、これまでなら小規模な自家発電施設が相場だったが、最近はハナから大型プロジェクトに挑戦するのが潮流になっている。例えばAction Shoes傘下のAction Ispat and Powerは500MWのガス発電所の建設を計画している。

 Moser Baerに至っては、チャッティースガル州に1000MWの石炭火力発電所、マドヤプラデシュ州に500MWのガス火力発電所、ヒマチャルプラデシュ州に90MWと320MWの水力発電所の建設を準備している。

 この他、Deviseafoods Ltdは100MWのガス火力発電所を、AHW Steelは200MWのガス火力発電所を、それぞれ計画している。

 中央電力局(CEA:Central Electricity Authority)オフィシャルによると、この種のプロジェクトの大部分は、電力購買契約(PPA:power purchase agreement)を通じ、将来の電力供給先を確保する努力をしていない。2つの電力取引所や電力商社を通じ、短期ベースの電力供給契約が可能になったことが、新規民間プレーヤーの大量参入を生じさせた主因と言う。

 

◆内閣官房、オリッサ州石油化学地域事業を承認

【ブーバネスワル】KM Chandrashekar内閣官房長官を座長とする関係15省庁の代表は13日の会議の席上、オリッサ州Paradipに石油/化学/石油化学投資地域(PCPIR:petroleum, chemicals and petrochemicals investment regions)を開発するプロジェクトを承認した。

 ファイナンシャル・エクスプレスが8月14日伝えたところによると、パラディープPCPIRプロジェクトは、今後さらに経済問題閣僚委員会(CCEA:Cabinet Committee on Economic Affairs)の会議にかけられ、最終認可を受けることになる。

 港湾の町パラディープを中心にした250平方キロのPCPIRは28万クロー(US$608.72)の投資を吸引するものと予想されている。アンカー・テナントを務めるIndian Oil Corporation(IOC)は、年間原油処理能力1500万トンの石油精製施設を設けることを計画している。

 

◆保健省、超強力耐性菌報告書を指弾

【ニューデリー】インド保健省は、英国の医学専門誌『The Lancet Infectious Diseases』のオンライン版が8月11日に掲載した『インド、パキスタン、英国における新抗生物質耐性メカニズムの出現:分子、生物学、疫学的研究(Emergence of a new antibiotic resistance mechanism in India, Pakistan and the UK: a molecular, biological, and epidemiological study)』と題する報告書の内容に反発、「インドの医療観光に影響を及ぼす恐れのある報告書の結論には、報告書の作成を資金援助した製薬会社の意図が窺える」と非難した。

 ザ・ヒンドゥーは8月17日、保健省の以上のステートメントを伝えた。ヒンドゥー・ビジネス・ラインの同日の報道によると、保健省オフィシャルは「3ヶ月以内に抗生物質の適正な使用法に関する政策を立案する」と語った。

 一方、インド当局から非難された米系製薬会社Wyethのスポークスパースンは16日、同社は確かに、欧州連合(EU)及び英国の公益信託団体Wellcome Trustとともに資金援助者に名を連ねているが、調査の方針、データの収集、分析、解釈、報告書の作成には全く関わっておらず、如何なる影響も及ぼしていないとコメントした。

 

NDM-1の出現は抗生物質治療の終焉?

【ニューデリー】英国の専門誌Lancetに掲載された国際調査チーム(英国人1人とインド人1人を含む)の報告書が、インドの一部の病院で治療を受けた患者の腸バクテリアから発見された超強力耐性菌『ニューデリー・メタロ-β-ラクタマーゼ(NDM-1:New Delhi metallo-beta-lactamase)』蔓延の危険性を指摘したことから、抗生物質治療の将来に対する懸念が高まっている。

 エコノミック・タイムズが8月16日報じたところによると、インドのエンテロバクター(enterobacteriaceau:腸内細菌)感染者の1~3%が保持すると見られる新遺伝子NDM-1は、今日存在する全ての抗生物質に耐性を有する。このためマスコミは『抗生物質治療の終焉』、『最後の審判の日』等とセンセーショナルに報道している。

 しかし一層重大なことは、問題の報告書が、インドを訪れ治療を受ける患者はこの種の超強力耐性菌に感染する恐れがあると警鐘したこと。

 イギリスの細菌学者アレクサンダー・フレミングが82年ほど前にペニシリンを発見した後、様々な抗生物質が登場、人類は多くの難病から解放された。

 しかし、1994年3月、ニューズウィーク誌は『抗生物質治療の終焉?(The End of Antibiotics?)』と題する一文を掲載、米国科学振興協会(AAAS: American Association of Advancement of Science)が同年2月にサンフランシスコで催した定例会議でロックフェラー大学の微生物学者Alexander Tomasz教授が行った報告の内容を紹介した。同教授は「通常のバクテリアが抗生物質に対する耐性をますます強めている」とし、1992年時点で、米国の病院だけで1万9000人、それ以外の場所で5万8000人が抗生物質耐性菌の犠牲になったと報告した。

 その後も抗生物質耐性菌の犠牲者は増え続けており、2005年には米国だけで200万人以上が感染、9万人が死亡した。また英国では30万人が感染、5000人が死亡したとされる。

 今日、様々な抗生物質耐性菌対策が検討されており、その一つ、有害バクテリアを退治するファージ由来の溶菌酵素を用いたファージ療法(Phage therapy)に期待が寄せられている。いずれにしてもNMD-1は決して抗生物質治療の終焉を意味するものではないと言う。

 

Biocon、院内感染治療部門設置

【ニューデリー】地元バイオテクノロジー企業Biocon Ltdは、院内感染や、外科手術後の合併症、外科手術に伴う外傷、あるいは内科救急等の重症疾患に対する救命救急医療を提供する総合医療(comprehensive care)部門を設置した。

 エコノミック・タイムズ、ビジネス・スタンダード、デカン・ヘラルド、ザ・ヒンドゥーが8月16/17日伝えたところによると、BioconKiran Mazumdar Shaw会長兼MDは16日、記者会見し、以上の消息を語った。それによると、インドにおける院内感染が目に見えて増加している。このため同社は、既存の①糖尿病学(diabetology)、②腫瘍学(oncology)、③腎臓学(nephrology)、④心臓病学(cardiology)部門に次ぐ、第5の部門として総合医療部門を設置、抗感染症に対する専門治療サービスを提供すると言う。

 

◆アポロ、幹細胞研究にUS$1500万投資

【ハイデラバード】Apollo Hospitals Educational and Research Foundation (AHERF)は米国拠点のStemCyteとの50:50の幹細胞(stem cell)研究合弁事業に1500万米ドルを投資する。

 ビジネス・スタンダードとヒンドゥー・ビジネス・ラインが8月17日報じたところによると、Apollo GroupC. Pratap Reddy会長は16日、以上の計画を明らかにした。それによると、これは同グループが今後進める4つの研究計画の最初の1つで、アンドラプラデシュ州Hyderabadに設けた施設で12人のチームが担当する。これにより、「インド人は何故、他国民に比べ10年早く冠動脈疾患を発症するのか」と言う疑問にも回答が得られる見通しだ。

 他の3つの研究計画は、①アーユルベーダ(Ayurveda)/ユナニー(Unani)/ホメオパシー(Homoeo:同毒療法)/シッダ(Siddha)等の伝統医学を用いた治療技術の開発、②心臓血管疾患の遺伝学的要因の研究、③移動体通信や情報技術(IT)の医療への応用と言う。

 

◆創薬ベンチャー・キャピタル基金設置

【ニューデリー】インド政府は創薬(drug discovery)事業を振興するためのベンチャー・キャピタル・ファンド(VCF)を創設することを検討している。

 エコノミック・タイムズが8月12日伝えたところによると、Srikant Kumar Jena化学・肥料担当国務相は12日の国会下院における書面による答弁の中で以上の消息を明らかにした。それによると、化学・肥料省製薬産業部が、財政政策総合研究所(NIPFP:National Institute of Public Finance and Policy)とともに、準備を進めている。NIPFPVCFの詳細を立案すると言う。政府はこれ以前に1万クロー(US$21.74)の基金を設け、創薬産業を振興する計画を明らかにしていた。

 

Vedanta、10月11日にCairn India公開買付

【ニューデリー】非居住インド人(NRI:non-resident Indian)Anil Agrawal氏に率いられるロンドン証券取引所(LSE)上場企業Vedanta Resources Plc(VRP)は、英国エジンバラ拠点のCairn Energy Plc(CEP)からCairn India Ltd(CIL)の40%の権益を66億5000万米ドルで買収後、傘下のSesa Goa Ltd(SGL)を通じCILの最大20%の株式を公開買付する計画だ。

 デカン・ヘラルド、ファイナンシャル・エクスプレス、ザ・ヒンドゥー、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズが7月16/17日報じたところによると、Agrawal氏は16日、PTI通信に以上の計画を語った。それによると、公開買付は10月11日から10月30日の間に行われ、最終的にCILの51~60%の権益を取得する。最終的な買収コストは85億~96億米ドルと言う。これを基準にすれば、CILの時価総額は170億米ドル前後になる。

 

Tata Motors、他社との提携通じ海外市場開拓

【ムンバイ】Tata Motors Ltd(TML)は、他の自動車メーカーとの提携を通じ、ある種の海外市場に進出する。商用車と乗用車の二領域でこの種の機会を探る。

 ファイナンシャル・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズが8月12/13/14/16/17日報じたところによると、TMLCarl Peter Forster重役(CEO/MD)はこのほど以上の計画を語った。それによると、超小型車Nanoにもこの種の方式を採用し、取り分け新興諸国市場の開拓を図る。TMLはまた予想される輸出需要に応じるため小型トラックの新工場を国内に建設することを検討している。

 一方、TMLRavi Kant副会長によると、今会計年度内にIndicaと軽商用車Ace の電動バージョンを欧州市場に投入する。今年9月乃至10月にIndica Vistaを英国で発売する。

 TMLの乗用車輌(Passenger vehicle)と商用車の7月の世界売上げは昨年同月比36%増の9万646台、うち乗用車輌は、同42%増の5万70台、商用車は同30%増の4万576台を記録した。

 TMLFiatの50:50の合弁会社Fiat Indiaは、今年第1四半期に22クロー(US$478)の利益を計上、昨年同期の166クロー(US$3609)の損失から黒字に転換した。売上げも473クロー(US$1.03)から967クロー(US$2.10)に倍増した。

 TMLはグジャラート州に設けた新工場におけるNanoの生産が軌道に乗ったことから、ケララ州に続き向こう数ヶ月間に先ずマハラシュトラ州、その後徐々に全国的にNanoの予約注文方式を廃止する。バイヤーは購入した車に乗って家に帰ることができるようになると言う。

 

M&M、韓国人を双龍CEO

【ムンバイ】地場多用途車(Utility vehicle)大手Mahindra & Mahindra (M&M)は、Ssangyong Motorの買収が完了したなら韓国人を後者の最高経営者(CEO)に指名する方針だ。

 ビジネス・スタンダードが8月16日伝えたところによると、Ssangyongの買収を目指す3社の中から優先交渉対象者に選ばれたM&Mは、今月末までに仮契約を結び、今年11月末までに買収手続きを全て完了するものと見られる。

 

Maruti Suzuki、CNG車5モデルお披露目

【ニューデリー】Maruti Suzuki India Ltd (MSIL)は13日、i-GPI(intelligent-Gas Port Injection)技術を採用した、売れ筋5モデル-①SX4/②Eeco/③WagonR/④Estilo/⑤Alto-の圧縮天然ガス(CNG)バージョンをお披露目した。

 デカン・ヘラルド、ザ・ヒンドゥー、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダードが8月13/14日報じたところでは、これらCNGバージョン5モデルのデリーにおける店頭価格(ex-showroom Delhi)は、各74万7000ルピー/36万4000ルピー/41万1000ルピー/40万5000ルピー/32万3000ルピーと、ガソリン・バージョンを15~18%上回る。これらのCNG車はまだ商業生産されていないが、一部のモデル10台を、英連邦競技会(Commonwealth Games)に提供すると言う。

 ファイナンシャル・エクスプレスが12日伝えたところによると、MSILは現在高額のロイヤルティーを親会社のスズキに支払っているが、インド国内における研究開発(R&D)活動が本格化するのに伴い2015年以降は、スズキがMSILにロイヤルティーを支払うことになると言う。

 

◆7月のヘッドライン・インフレ一桁台に沈静

【ニューデリー】燃料や未加工食品の値上がりに関わらず、砂糖/バター/粉末コーヒー/粗糖(gur)等の加工食品の値下がりを背景に、今年7月の卸売物価指数(WPI:wholesale price index)をベースにしたヘッドライン・インフレーション(総合インフレ)は9.97%と、5ヶ月に及んだ二桁台から終に一桁に鈍化した。

 デカン・ヘラルド、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダード、ザ・ヒンドゥー、ファイナンシャル・エクスプレス、エコノミック・タイムズが8月16/17日報じたところによると、一次産品価格指数は前月比1.85%、昨年同月比15%、アップした。この内食品グループ指数は前月比0.91%、非食品グループ指数は同0.80%、鉱物グループ指数は同19.25%、それぞれ上昇した。鉱物グループ指数の上昇は、主に鉄鉱石、マグネサイト、ステアタイト、蛍石、アスベストの値上がりに伴うもの。しかしマンガン鉱、長石、バライトは値下がりした。

 製造業製品指数(Manufactured Products index)は前月比0.1%下降した。しかし昨年同月に比べ6.15%アップした。加工食品グループ指数は前月に比べ0.61%下降した。加工食品指数は5月にも前月比1.25%のマイナス成長を記録している。しかし6月は前月比横ばいだった。

 燃料電力指数は、灯油/液化石油ガス(LPG)/ガソリン/高速ディーゼル油/航空タービン燃料の値上がりに伴い前月に比べ3.21%アップした。しかし燃料油、ナフサ、軽油は値下がりした。燃料電力指数は昨年同月比では14.29%上昇したが、前月の14.32%に比べ鈍化した。

 Pranab Mukherjee蔵相はインフレは今後も下降線を辿ると楽観的見通しを語った。計画委員会(Planning Commission)Montek Singh Ahluwalia副委員長は、「9.97%は依然として高すぎる」とする一方、「今年12月までには6%台に下降する」と見通した。

 今年5月のヘッドライン・インフレ率は当初発表された10.16%から11.14%に上方修正された。

 ちなみに、ヘッドライン・インフレ/食品インフレは過去1年間に、2009年7月-0.54%/14.16%、同8月-0.17%/14.08%、同9月0.46%/14.20%、同10月1.46%/12.99%、同11月5.55%/18.66%、同12月8.10%/20.04%、2010年1月9.44%/18.41%、同2月10.06%/18.11%、同3月11.04%/17.39%、同4月11.23%/16.71%、同5月11.14%/17.00%、同6月10.55%/14.60%、同7月9.97%/10.29%と、推移している。

 

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