1997-05-27 ◆<星>SPC、製油ビジネスの長期見通しに楽観 【シンガポール】今年初以来の精製マージンの下降が当地石油会社の業績に影響を及ぼしているが、シンガポール・ペトローリアム・カンパニー(SPC)のJ.J.Rinck新社長は、業界の長期的見通しは良好と楽観している。 リンク氏は、域内の石油製品需要は年率3~5%の成長を維持するが、今日の低マージンから見て、石油精製事業への新規投資が急増する可能性は少ないと指摘する。同氏によれば、シンガポール周辺諸国のインフラ開発/建設事業の活況に伴うディーゼル油需要の拡大や、輸送活動の活発化に伴うガソリン需要の拡大も見込まれる。 パリ拠点のインターナショナル・エネルギー・エージェンシー(IEA)は、中国、インド、インドシナ等の新興地域の需要急増に伴い、域内における輸送燃料を中心とした石油製品の不足は今世紀末までに日量120万バレル、2010年までに400万バレルに達すると予想している。これに対して供給能力は、これまでに発表された韓国とタイにおけるプロジェクトを除き、新規プロジェクトは多くなく、2000年までに日量1870万バレル、2010年までに1900万バレルに拡大が見込まれるに過ぎないと言う。 SPCはブリティッシュ・ペトローリアム及びカルテックスと対等出資で設立したシンガポール・リファイニング・カンパニー(SRC)を通じてムルリマウ島の日量28万5000バレルの製油所を経営している。SRCは日量6万バレルの原油蒸留装置、日量4万バレルの水素化脱硫装置に加え、13億Sドルを投じて日量3万3000バレルの重質油分解装置を増設、同施設は1年前に稼働している。 アナリストによれば、製油施設のアップグレードで、SRC最終製品中のディーゼル油とジェット燃料の比率は55%、LPG/ナフサ/ガソリン等の軽質留分のそれは33%で、燃料油が残りの12%を占めるものと見られる。 SPCは香港に原油/石油製品の貿易を手がける完全出資子会社シンガポール・ペトローリアム・トレーディングを、中国広東省江門に50%出資の液化石油ガス(LPG)貯蔵施設を、それぞれ設けており、この他、蛇口に石油製品ターミナル、ファンチェンにアスファルト・ターミナルの建設を計画している。(ST:5/26)