1998-01-10 ◆<星>電子業況の悲観的見通し強まる 【シンガポール】域内諸国通貨の引き続く値下がりと予想外に低調な需要動向から、僅か1カ月前まで、電子業況が今年は回復に転じると予想していたエコノミストらが、急速に悲観的見通しを強めている。 某エコノミストは「電子部門はシンガポール経済の最後の砦と見ていたが、キック・オフもないままに期待は色褪せた。シンガポール経済のダウンターンは予想以上に深刻なものになる可能性がある」と語った。 Vickers Ballasのエコノミストは、「設備能力の過剰と低調な需要の伸びから、多国籍企業を含め弱小企業の中には、営業停止や買収されるものも出、生産や輸出の低下、人員整理や賃金の凍結が他の業種にも波及、ローン返済が滞るケースも増える」と予想する。 しかし野村シンガポールのアナリストは「ローカル通貨の値下がりで域内諸国の購買力は減退するが、電子業に関してはアジア諸国は依然小さな比率を占めているに過ぎない。需要の回復が見られる欧州の方がより重要で、米国の成長もOK。こうした点からすれば需要サイドに問題はない」と楽観的見方を示した。(BT:1/9)