1998-02-03 ◆<星>電子サプライヤーに価格圧縮の猛攻勢 【シンガポール】昨年来のアジア通貨危機の余波でシンガポールの電子部品納入業界は深刻な値下げ圧力に直面している。 米系電子多国籍企業の副社長は、サプライ・チェーンのあらゆる段階で価格の圧縮を図っていると語っており、精密エンジニアリング会社の重役は、旧正月後には納入価格圧縮の猛攻撃を受けるだろうと身構えている。 ローカル電子下請会社の仕入担当重役は、納品先が価格圧縮を要求している分、サプライヤーにも同様の圧力をかけざるをえないと話す。同氏は、20%の価格引き下げをサプライヤーに求めるが、実際には5~10%がせいぜいだろうと語った。 射出成形会社の重役は、域内通貨に対してSドルが強くなっており、サプライヤーが価格を引き下げなければ、納品先はサプライ・ベースをシンガポール以外に求めるかもしれないと懸念する。通常の価格カットは2~3%だが、今回は10%以上の引き下げを要求されているという。 供給過剰と価格急落に悩むディスク・ドライブ(HDD)業界の大手メーカーは、部品調達部門に20%の仕入コスト削減を指示したといわれ、日系HDD部品会社のマーケティング担当重役は、こうした状況では、今四半期の収支はとんとんなら満足と語った。 部品製造会社の中には、「メーカーはサプライヤーを殺せない。メーカーが理不尽な要求をすれば、市場回復時にサプライヤーのサポートを得られないだろう」と開き直る者もあるが、「今回の困難を通じて強いサプライヤーはますます強くなり、弱者は淘汰されるだろう」との深刻な観測をする者もある。(BT:2/2)