1998-03-26 ◆<星>通貨危機が海運業界の統合加速 【シンガポール】世界の海運業界は今世紀末までに1ダースほどの国際航路会社と同数の独立系中規模海運会社、そして2ダースほどの小規模なニッチ・オペレーターに統合される見通しだ。 シーランドのスティーブン・ローズバーグ副社長が24日催された国際バンカリング会議“Sibcon98”の席上語ったところによれば、海運業界は今日、構造的な内部矛盾、恒常的な設備過剰、大口顧客による運賃値下げ圧力、シェア拡張競争の過熱、非効率な価格システム等の問題を抱えており、今世紀末までには業界の一層の統合化が進む見通しだ。 目下、大手各社の間では船舶のシェアリングを通じた利用効率の引き上げとコスト削減が図られているが、依然として十分とは言えず、運賃の下降に追いつかないのが現状だ。その結果として合併や企業買収の潮流が生じている。目下大手国際海運会社18社が国際航路ビジネスの72%のシェアを占めているが、18社中11社までがアジアを拠点としており、最近の通貨危機で深刻な打撃を受けている。 また年間輸送能力1万TEU(20フィート・コンテナ換算単位)程度の中規模国際航路会社22社ほどが、好収益をあげる一部の航路に専用船を投入、大手と競争しているが、これらの航路の急成長とコンテナ港の設備向上で、特殊な設計を施した専用船のメリットが薄れ、大手との競争で守勢に立たされている。このためDelmas、Wan Hai、RCLと言ったこれらの海運会社が向こう数年間に12社程度に減少しても驚くには当たらない。 こうした事情は多かれ少なかれ、ニッチ・マーケットで活躍するNorasia、MISC、UASC等の小規模業者にも当てはまると言う。(BT:3/25)