1998-05-02 ◆<星>首相、一層の賃金抑制に支持呼びかけ 【シンガポール】ゴー・チョクトン首相は水曜(4/29)に発表したメーデー祝賀メッセージの中で、予想されるアジア通貨危機の全面的な衝撃の波及に備え、賃上げ抑制措置を支持するよう国民に訴えた。 それによると政府は既にトップ公務員の給与凍結措置を採用しているが、域内情勢の進展如何によっては、より厳しい賃金調整も有りうることを労働者は覚悟せねばならない。今後2年間はシンガポールにとって正に試練の時期と言え、経済/社会的緊張に対するシンガポールの傷つき安さや弾性がテストされる。 域内経済に回復の兆しが生じても、直ちに賃上げ抑制措置を緩和することはできない。何故ならシンガポールの労働者は近隣諸国の労働者とのより熾烈な競争に晒されるからである。シンガポールは決してコスト競争力を喪失してはいないが、域内諸国通貨の大幅な下降で、近隣諸国の輸出品の競争力が顕著に強化されたことを認識する必要がある。特に労働コストはシンガポールのビジネス・コストの35%を占めるため、慎重にマネージされねばならない。 シンガポールの労働者は知識をベースとした明日の経済的ニーズに敏感でなければならず、新たな労働環境に迅速に適応せねばならない。また機械的単純労働に満足し、その場に停滞することはできず、向上心と学習意欲を備え、創造的で、革新的でなければならない。首相はさらに「アジア通貨危機は決してシンガポールを襲った最後の危機ではない。シンガポールは将来の如何なる危機にも耐えられることを、世界に示し、その信頼を獲得せねばならない」と強調した。(ST,BT:4/30)