1998-06-01 ◆<星>リセッション説は早計:アナリスト 【シンガポール】今日各方面で話題を呼んでいるリセッション説は、観念的なもので、シンガポール経済の実際のパフォーマンスはそれほど悪くない。 クレジット・スイス・ファースト・ボストンのP.K.バス共同主任(アジア経済担当)によると、多くの者は4月の統計数字を読み違えており、これらの者は第2四半期の回復基調に驚かされるはずである。4月の貿易数字はイースターの長期休暇により歪められている。昨年のイースターが3月だったのに対して、今年は4月だったが、にもかかわらず米国と欧州向けの国産非石油製品輸出は、17%と14%の二桁成長を維持した。 シンガポールの製造業は、各社が新規雇用を控え労働者1人当たりの資本装備率が向上したこともあって、競争力を維持している。消費は確かに落ち込んでいるが、小売りサイドにおけるもので、経済の実体を反映していない。第1四半期の輸入の8.4%の縮小が資本支出の下降を示すものなら、破局的と言えるが、実際には消費需要の減退が反映されているに過ぎない。 インドネシアの政情不安のシンガポール経済に与える影響についても、インドネシア貿易はシンガポールの往復貿易の2%を占めるに過ぎず、銀行の対インドネシア・エクスポージャーも総貸付の約2%程度である。したがってシンガポール経済が壊滅的な打撃を被るなどと言う恐れはない。しかし今年1%のマイナス成長が予想されているマレーシアの国内総生産(GDP)が、1%ではなく10%落ち込むならシンガポールは甚大な影響を受けると言う。(BT:5/30)