1998-07-10 ◆<星>ナフサ価格、石化部門の需要減退で急降下 【シンガポール】トレーダー筋は、ナフサ価格が原油価格に連動して、今後急降下するものと予想している。これは、石油化学業界の操短でオレフィン系炭化水素原料としてのナフサの需要が緩み、スポットのナフサ価格を支える市場力が消失したため。 石油精製業界は一般にガソリン製造にナフサを使用しているが、ナフサのスポット価格は石油化学業界の需要に大きく依存している。経済危機でプラスチック需要が低下したことから、アジアではエチレンやプロピレン等、プラスチック原料になるオレフィン系炭化水素の深刻な過剰が生じている。 韓国では、年産100万トンのエチレン製造能力を有する現代(Hyundai)ペトロケミカルの稼働率が80%にダウン、大林(Daelim)インダストリアル、SKコープ、LGペトロケミカルも10~20%の操短を強いられている。東南アジアでも、長期ベースの手持ち契約を有するペトロケミカル・コープ・オブ・シンガポール(PCS)等、僅かなオレフィン・メーカーが完全稼働しているにとどまり、例えばインドネシア唯一のエチレン・メーカー、チャンドラ・アスリの稼働率は85%に下降している。 日本のナフサ・エンド・ユーザーは昨年12月にはトン当たり180米ドルを支払ったが、今では130米ドルで足りる。 FOBシンガポールのプレミアムも6月のバレル当たり50米セントから7月の20米セントにダウン、8月はスポット価格に並ぶ可能性がある。 最近のシンガポールとインドネシアにおける接触分解装置の相次ぐ故障で、品不足が懸念されたことから、ガソリンの精製マージンが一時バレル当たり5米ドルに上昇したが、アジアのガソリン需要の軟調で、長続きせず、今では4米ドル前後に戻っている。(IE:7/9)