1998-07-22 ◆<星>石油業界、インドネシア需要半減で打撃 【シンガポール】インドネシアにおける石油需要が激減したことからシンガポール製油業界が深刻な打撃を受けている。 シンガポール・ペトローリアム・カンパニー(SPC)のオン・エントン副社長はSimexエネルギー・ニュースレター最新号上において、外国人の逃避と工場/オフィスの稼働率低下からインドネシアの石油需要がほぼ半減した報告している。 一方、プラッツ・アジア・パシフィックのジョージ・モンテピーク編集長の報告によれば、スハルト体制の崩壊とそれに続く社会的/経済的不安に伴う資本逃避が、インドネシアの石油輸入能力を低下させている。 インドネシアはスハルト体制崩壊以前には軽油を月間250万~350万バレル、ジェット燃料を同150万バレル輸入するはずだったが、今年2、3、4月にはほとんど輸入がストップ、これを受けてシンガポールにおけるジェット燃料価格は10年来の最低を記録した。 新政権誕生後もインドネシアは国際銀行の信用状発行が得られぬことから、物資の輸入が停頓している。またルピア相場の下落で国民の購買力も大幅に下降した。 シンガポールの製油所はインドネシアにおける需要減を、他所で補う必要があるが、中国当局は輸入規制を強化しており、日本や韓国の同業者との競争も熾烈化している。 ASEAN域内市場に関しても、仮にインドネシアの国内需要が25%下降すれば、同国は最早輸入に依存することなく、自給自足態勢が確立、フィリピン、ブルネイもすでに自給自足が実現している。タイについては需要が下降した上、新たに2製油所が稼働することからこれも自給が可能になる。マレーシアの需要も低水準が予想されるため、ASEAN最大の石油輸出国シンガポールが最大の打撃を受けるのは避けられないと言う。(BT:7/21)