1998-10-07 ◆<印度>AV Birla、保険/ITに注力 【ムンバイ】年商1万5000クローのAditya Vikram BirlaグループはKumar Mangalam Birla会長の采配の下、創業以来中核としてきてきた商品取引やインフラ・プロジェクトに加え、保険業と情報技術(IT)領域の開拓に力を入れる。 故Aditya Vikram Birla前会長はタイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン、エジプトに事業を展開、インド初の多国籍企業グループを築き上げた。Kumar Mangalam現会長(30)が1995年に亡父の後を次いだ際、同氏は多くの事業から撤退、ダイナミックな父親の器量はないのではと囁かれた。しかし、人々の意表を突く4件の企業買収を実行、その後多くの時間をかけて組織を再編した結果、今やグループの面目は一新した。 Kumar氏によれば、グループは目下主要な複数の国際保険会社と提携交渉を進めており、近く1社との交渉が実を結ぶ見通しだ。目標はリーシングからマーチャント・バンク、資産管理、保険に至る総合的な金融サービスを手がけること。これらのサービスの多くは既に傘下の金融子会社3社により提供されている。 グループは高度成長部門のIT事業投資の機会も探っており、同社が51%出資するBirla AT&Tはグジャラート州とマハラシュトラ州におけるセル式電話事業を進めている。 伝統的商品取引ビジネスも、世界的市況の低迷に関わらず、グループの中核に据えて行く方針で、繊維ビジネスは高付加価値の特殊繊維に照準を合わせる。 国内の主要なセメント/アルミ/銅メーカーでもある同社は、インフラ事業でも引き続き主要な役割を担う方針だ。同社は英国Powergenと提携し、マドヤプラデシュ州Binaに578MW(メガワット)の発電所の建設を手がけており、ウッタルプラデシュ州Rosaにおける同規模の発電事業も検討中だ。またシンガポールパワーとは、グリッド・コーポレーション・オブ・オリッサLtd(GRIDCO)の送電事業民営化計画に入札している。 ヒンドスタン・ペトローリアムとの合弁事業マンガロール・リファイナリー&ペトロケミカルズは目下3690クローの拡張計画を進めている。これにより年間精製能力は900万トンに拡大される。 Kumar氏によると、東南アジアは目下混沌としており、当面はインド国内の事業に集中する。グループにとって目下の主要な2つの課題は、グループ事業の全ての領域で顧客の要求が益々複雑化していること、優秀な人材を確保することと言う。(IE:10/6)