1998-10-23 ◆<星>上級相、欧米の一層の金利引き下げに期待 【シンガポール】欧米諸国の政府が銀行に働きかけ一部の借款を棒引きするとともに、利子の支払期限を延長するなら、経済危機の打撃を受けたアジア諸国はより迅速に立ち直ることができる。 ドイツのWirtschaftswoche紙から「ワシントン、ボストン、ロンドン、パリは、地域的な経済危機に見舞われたアジア諸国を救済するために何ができるか」とのインタビューに対してシンガポールのリー・クアンユー上級相は、以上の指摘を行った。 それによると米国、欧州、日本が流動性を拡大するなら、新興国の復調が円滑化される。1987年10月の証券市場危機後、主要国の中央銀行は迅速に流動性を拡大し、金融市場の回復を促進した。 こうした措置は米国で経験されたインフレやリセッションの呼び水にならないかとの質問にリー氏は、米国連邦準備銀行はインフレをチェックすることができる。もし連銀が金利をカットしないなら、アジア諸国の流動性逼迫は一層深刻化すると指摘した。 マレーシアが採用した通貨統制がシンガポールを含む他国に波及する可能性に関してリー氏は、マレーシアが成功すれば、これに追随する国は出るが、シンガポールが追随することはないと語った。 経済危機の政治制度への影響に触れ、リー氏は、インドネシアには野党を受け入れる文化的伝統がなく、多くの者が飢餓に瀕している現状では、民主や1人1票制度を云々することはできないと語った。またシンガポールが西側スタイルの民主制度に移行する可能性について、リー氏は「我々のシステムはそう悪くない。もし壊れていないなら、何故修理する必要があるのか」と反問した。(ST:10/22)