1999-01-22 ◆<星>ヘッジ・ファンドも受け入れ:副首相 【シンガポール】政府はヘッジ・ファンドがシンガポールに営業拠点を設けるのを制限する考えはないが、ヘッジ・ファンドも他のファンドやファンド・マネージメント会社と同様の規則を守り、ライセンスを取得せねばならない。 シンガポール金融管理局(MAS)会長を兼務するリー・シエンロン副首相が20日の国会答弁で明らかにしたところによると、MASは、金融機関が特定のファンドや特定タイプの資産に偏重することがないよう指導している。MASは、ヘッジ・ファンドを含む金融機関に対して、大型取引や持ち高を報告するとともに、慎重にエクスポージャー・リミットを守るよう求め、シンガポール市場や取引所の制度的リスクを管理して行く。 MASにはヘッジ・ファンドを誘致したり、規制する特別な政策はない。ヘッジ・ファンドが金融システムに脅威を及ぼすとの説が広く伝えられているが、この種のリスクは決してヘッジ・ファンドに特有なものではなく、銀行や他の金融機関も同様なレバリッジ戦略を採用している。確かにヘッジ・ファンドの投機活動は、政府の為替相場管理能力や金融政策の実行能力を麻痺させる恐れがあるが、この種のリスクはヘッジ・ファンドのファンド・マネージャーがシンガポールを拠点にしているか、否かに関わらず存在し続ける。何故なら大型投機は、ヘッジ・ファンドのオフィスがどこに設けられているかに関わりなく、本部が直接実行するためである。また国際通貨基金(IMF)報告書が指摘するように、アジア金融危機に対するヘッジ・ファンドの功罪は大げさに語られている。アジア金融危機の発生は基本的に銀行や法人の制度的な脆弱さに起因している。 世界的な金融センターは、活気に満ちた市場と効率的な取引所の存在だけでなく、様々なタイプの投資家、仲介業者、金融商品を必要としている。ニューヨークやロンドン、あるいは香港は既に、ヘッジ・ファンドを含む様々な投資家を受け入れている。 先進国の監督当局はヘッジ・ファンドや他のマーケット・プレーヤーのための開示基準や報告システムの改善を図っており、シンガポールもこうした研究に参加している。MASは国際的にも最良の開示/報告基準を設け、これを運用していく方針だ。(ST:1/21)