1999-01-27 ◆<印度>関税保護巡る論争が白熱 【ニューデリー】インド国内業界は、全国各地で関税を巡る論争に明け暮れている。 自動車部品業者は輸入ノックダウン・キットに対する関税の引き上げを要求し、Maruti、フォード、現代、GM等のメーカーと対立している。 またBhel、L&T、Triveni、Thermax等の設備メーカーは、設備部品の輸入関税が、完成品に対する関税率を上回るのはアンフェアと訴えている。実際Tisco、SAIL、リライアンス等は国産機械設備を用いるよりも、低コストな輸入機械を好んで利用している。同様な紛争は繊維メーカーとポリエステル・ユーザー、鉄鋼業界とコール・インディアとの間でも発生している。 デリー大学経済成長研究所のBB Bhattacharya教授によれば、今日の経済状況下ではこうした紛争の終息は望めない。リセッショが進行する中で、保護主義が勢いを増しているが、問題の回答は関税を高め内外の価格差をバランスさせることではなく、労働と資本の双方において生産性の向上を図ることである。しかしそれは価格競争力の有る資本財の存在なくしては実現できないため、結局関税を引き上げ国内産業を保護すると言う悪循環が生じている。 そこで誰が先に矛を収めるかだが、実際のところ偏向した現実が存在する限り、いずれの方面にしろこうした要求を行うのは、フェアではない。しかし純粋に経済的な見地からすれば、プロダクション・チェーンに沿って段階的に関税を引き上げ、付加価値の向上を奨励するのは、妥当な措置と言える。しかし実際には輸入原料に対する関税が、完成品輸入に対する関税を上回ると言った不合理が、石油化学、鉄鋼、セメント、機械設備等の各領域に生じていると言う。(ET:1/26)