1999-02-24 ◆<星>銀行のIT支出、域内同業者をリード 【シンガポール】シンガポール銀行界の情報技術(IT)支出は絶対額でも、従業員1人当たりの額でも、域内諸国の同業者を上回っている。しかし自己資本に対する比率では1.26%と、フィリピンの3.4%(同カテゴリーで域内トップ)の半分に満たない。 エーシアン・バンカー・ジャーナルが、シンガポール、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、フィリピン、香港の銀行を対象に調査したところによれば、シンガポールの銀行は昨年ITに平均3460万米ドルを投資、絶対額でトップ、2位タイの870万米ドルを遙かに上回った。 従業員1人当たりのIT支出でもシンガポールの銀行は1万2350米ドルと、2位香港の2935米ドルの4倍以上に達する。両者はいずれも高い労働コストに直面、IT投資を通じて営業コストの引き下げに努めている。これに対して安い労働力のプールを有するタイやインドネシアの銀行の従業員1人当たりのIT支出は各830米ドルと523米ドルに過ぎない。 しかし自己資本に対するIT支出では、シンガポールの銀行は香港銀行界の平均0.62%を上回るに過ぎない。 この他の調査結果としては、経済危機の結果、何れの国でもリテール/法人双方の預金獲得競争が高まっている。 また現在から2001年の間には何れの国でも顧客サービスの強化が見込まれているが、シンガポールだけは例外で、顧客サービス・スタッフが45.5%から43%に縮小され、IT/リスク・マネージメント/戦略部門のスタッフが増強される見通しだ。 域内の大部分の銀行はIT支出を人件費や他の営業支出とトレードしており、このことが国際化/自由化の波の中で域内銀行界の弱点になっている。またフィリピンとタイにおけるY2K対策の遅れが顕著と言う。(ST:2/22)