1999-04-21 ◆<印度>ポリマー需給バランスの様相一新 【ムンバイ】リライアンス・インダストリーズLtd(RIL)がグジャラート州Jamnagarに建設中の年産60万トンのポリプロピレン(PP)製造施設第1生産ラインの試運転が開始され、ポリマーの国内需給バランスに大きな変化が生じつつある。 一方、ガス・オーソリティー・オブ・インディアLtd(GAIL)は既に年産30万トンのエチレン製造施設を稼働させている。エチレンはポリエチレン(PE)の製造原料になる。 技術的にPPの30%の用途はPEで代替でき、市場価格に応じて使い分けることも可能だ。したがってこれらの品目の需給バランスのシナリオは片方だけを対象に論じることはできない。 インドの国内年間需要は1997/98年時点で、PP50万トン、PE66万5000トン。仮に需要が年率20%の成長を見たにしても、現在必要とされる量はPP72万トン、PE95万7000トンだが、供給はPPが90万トン以上、PEに関してもGAIL新プラントの稼働で同レベルの供給が見込まれる。 供給過剰は当然国内市場価格の下降につながる。現在の国内価格は国際価格を5%下回っているが、供給の増加で一層の軟化が見込まれる。 しかしながらここに来て全てのポリマーの国際価格が上昇に転じている。過去1カ月PPとPEの価格は10%以上上昇した。国際価格の上昇は、中国がバイヤーとして国際市場に復帰したのに加えて、韓国や東南アジアの石油化学プラントがメンテナンスを理由に計画的に操業を停止したため。7月、8月にはこれらのプラントは再び操業を開始するが、国際価格が高水準を維持すれば、インドの地元プレーヤーは比較的大きな部分を輸出に回すことができる。リライアンスとGAILは売上増とコストストラクチャーから暫くは好収益を享受できそうだ。 しかし今年下半期に操業を開始するインディアン・ペトロケミカルズ・コーポレーションLtd(IPCL)のGandhar第2期プロジェクトは、天然ガスの供給逼迫が予想されることから、損失を被る可能性がある。IPCLが天然ガスに替えてプロパンおよびブタンを使用するならコストの上昇とマージンの下降は免れない。(IE,ET:4/19)