1999-05-20 ◆<星>リー副首相、金融市場開放パッケージ発表 【シンガポール】シンガポール金融管理局(MAS)は17日、外資系銀行により大きな活動の場を提供することを主眼とする金融市場開放パッケージを発表した。 MAS会長を務めるリー・シエンロン副首相がこの日明らかにしたところによれば、5カ年計画の下、MASは地元銀行に対する外資の40%出資上限を撤廃する他、3年内に新たに外国銀行6行に特許全面営業(QFB:クオリファイング・フル・バンキング)ライセンスを、別に外国銀行5行に制限付き銀行ライセンスを追加発行する。さらに優良オフショア銀行の市場アクセスの機会を拡大する。 リー氏は「以上の措置は、地元銀行を外国銀行の支配に委ねることを意図したものではなく、地元銀行の経営管理の向上を目指したもので、地元銀行が外国銀行の支配に帰するようなことが有れば、驚きと言う他ない」と述べる一方、「シンガポールには、2行を超える地元銀行が継続的に事業を拡張する余地があるとは思わない」と付言、地元銀行の統合を望む政府の姿勢を改めて強調した。 MASのステートメントによれば、金融市場の開放により、地元銀行の統合合併は一層緊急な課題となり、今後は銀行取締役の指名もMASの承認を求められる。金融市場の自由化は地元銀行を強化し、その成長を加速することにつながらねばならない。自由化が地元銀行の地位と役割の低下を招くとすれば、自由化は失敗したと言う他ない。 リー氏は、市場開放下に地元銀行が最終的に少なくとも居住者の2分の1の預金を確保することを望んでいると指摘した。 金融市場自由化政策は決してSドルの過度な国際化を促すものではないが、オフショア銀行はSドルのホールセール・ビジネスにおけるより大きな柔軟性を保ち、Sドルのスワップも認められる。MASは金融市場自由化政策パッケージの背景として、以下の3点を指摘している。 1)国際化と電子取引チャンネルの急速な拡大の結果、譬え政府が地元銀行を保護しても、外国銀行の国内市場浸透を阻止することはできない。 2)強力で、大規模な地元プレーヤーを育む最良の道は競争であり、保護ではない。 3)自由化は地元銀行を強化し、その成長を促進、金融部門の発展を支えるものでなければならない。 金融市場開放パッケージには、この他次の諸点が掲げられている。 ☆地元銀行の支配権がシンガポールの国益を重視するもの、あるいはグループにより掌握されることを確保する狙いから、取締役会メンバーの少なくとも過半数はシンガポーリアンもしくはシンガポールの永住権所持者で占められねばならない。