1999-06-16 ◆<星>Linux OS、急速に普及 【シンガポール】新参のオペレーティング・システム(OS)Linuxが驚異的なスピードで、域内市場に普及している。 市場調査会社インターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)アジア太平洋地域サーバー調査担当課長のAvneesh Saxena氏によれば、1年前まではウィンドウズNTがアジアのサーバー市場における最も急成長するOSと言えたが、今では、譬えその規模は小さいにしても、恐らくLinuxがNTに取って代わり最も急成長するOSの地位を占めたものと見られる。 少なからぬ者がインターネットを通じてダウンロードしていることから、正確な数字を把握するのは困難だが、昨年は前年比3倍の75万サイトにインストールされており、新サーバーの17%を占めた。 マイクロソフトから独立し、Lightspeed Technologiesを創設したジェフリー・ゴー氏も、LinuxがNTを遙かに上回る速度で普及しつつあることを認めている。同氏によるとLinuxのNTとの大きな相違は無料で手に入ること。誰でもインターネットを通じて自由にダウンロードでき、またCD-ROM版は、通常のCD-ROMの価格で購入できる。ゴー氏の会社はシンガポールの中小企業にLinuxの利用を推奨している。 Linuxユーザー・グループ・オブ・シンガポールのHarish Pillay会長によると、同グループは去る3月シンガポールでLinux会議を催したが、それ以来メンバーは100社(人)から300社(人)に急増したと言う。ピライ氏はドイツのEコマース会社Brokatで、LinuxベースのEコマース・ソフトウェアの開発を手掛けている。 某情報技術(IT)専門家によると、少なからぬシンガポールの研究機関や政府機関がLinuxベースのソフトウェアの開発に取り組んでいる。 米国ソフトウェア企業Informix幹部によると、同社はLinuxベースのデータベース・エンジン・ソフトウェア27万コピーを全世界に流通させた。 ゴー氏によれば、Linuxは、NT以上に信頼性の高いOSのユニックスを改良したもの。ユニックスは大部分がフリー・ソフトウェアで、著作権付きの小部分がその価格に反映されているが、Linuxデベロッパーはユニックス・ソフトウェアの著作権付き部分を取り外し、フリー・ソフトウェアに入れ替えたため、Linuxは無料になっている。単に無料と言うだけでなく、NTやマイクロソフト・ウィンドウズ・ソフトウェアと異なり、これまでのところビールスの感染を免れている。 しかしながらLinuxはNTに比べ扱いが多少難しいことから、技術者向きとされる。Linuxがデスクトップ市場にさしたるインパクトを及ぼさないのもそのため。しかし企業のバックエンドには大きな変化が生じていると言う。 ピライ氏によれば、ITジャイアンツのIBM、ヒューレット・パカード、SAPもLinuxを支持する姿勢を表明している。IBM ASEAN/南アジアのソフトウェア・ソルーション・マネージャーHwang Kuo Wei氏によると、多くの顧客がLinuxソルーションの採用に関心を表明しており、IBMとしてはパートナーや顧客がLinuxを採用するなら、これに支援を提供すると言う。(BT:6/14)