1995-06-12 ◆<馬>シカップ/千代田の陸橋計画の前途多難? 【クアラルンプル】マレーシアの地場企業シカップ・グループは千代田化工と提携し、ペナンとタイ南部のソンクラを結ぶ190キロの石油パイプライン建設事業に乗り出したが、タイ方面の冷淡な反応や海運業界の懐疑論に直面、前途多難が予想されている。 陸橋計画の推進論者は日本方面の支持を梃子に構想の実現を図る構えだが、シカップ・プロジェクト・マネージメント・サービシーズのラビンドラ・ナタン重役(CEO)によれば、日本は中東航路の中間に30日分の石油貯蔵施設を設け、石油供給の安全を確保したい考えで、国際組織の同プロジェクトへの参加を希望している。千代田化工が立案したコンセプトではパイプラインは日量50万バレルのキャパシティーを有し、加えて250万キロリットルのタンク施設も設けられる。これにより日本や他のアジア諸国のバイヤーのためのスポット市場が形成される。千代田化工は日本国際協力機構(JAIDO)にも参加を求める計画だ。しかし、クラビ/カノン間に同様の陸橋を設ける独自の計画を準備してきたタイ政府はマレーシア側から提起されたペナン/ソンクラ間の陸橋計画には極めて冷淡で、昨年12月に催された北方三角地帯合同会議では環境保護の立場からこれを拒否する立場を表明した。また、海運業界はアンダマン海とタイ湾の双方の港における荷役作業や通関手続き等を考えれば、効率の上からもコストの上からも、同構想は非現実的と評している。 しかし、マハティール首相が、最近ペナン/ソンクラ陸橋計画に対する支持を重ねて表明したことから、同構想は再び勢いを盛り返した感が有る。ちなみにシカップ社はアンワル副首相に近いニュー・ストレート・タイムズ・プレス若手管理職らのマネージメント・バイアウトで複合企業に変身を遂げたマレーシアン・リソーシズ・コーポレーションBhd(MRCB)の傘下に属している。(BT:6/10)