2001-01-31 ◆工業用アルコール、輸出が災いし国内供給逼迫 【ムンバイ】欧州及び米州の一部諸国への輸出が災いし、国内供給が逼迫、今年に入って以来工業用アルコールがほとんど50%近い値上がりを見ている。 インディアン・エクスプレスが1月29日報じたところによれば、マハラシュトラ州だけでも1月中に約5000万リッターが輸出される予定で、その半数が年初2週間に既に出荷されている。インドの1998-99年通年の輸出量は4億リッターで、月間平均にすると3500万リッター前後になる。 業界筋によれば、工業用アルコール価格は年初のリッター当たり8ルピー前後から13ルピーに急騰した。アルコール・ベースの酸製品も、30~40%の値上がりを見ている。 トレーダーによると、昨年の雨期の降雨量が少なかったことからマハラシュトラ州における糖蜜が値上がり、このこともアルコール値上がりの背景になっている。予想される供給不足に対する不安から、マハラシュトラ州の砂糖協同組合が徴収するトン当たり糖蜜価格は12月の500ルピーから1000ルピーに100%以上ジャンプした。 輸出市場ではブラジルの魅力が最高で、同国ではサトウキビの不作から糖蜜ベースのアルコールの不足が深刻化している。 またマハラシュトラ州政府が提供する税控除スキームも輸出を促す一因になっている。マハラシュトラ州はサトウキビと砂糖の主要な生産地で、アルコールの輸出は昨年まで州政府により統制されていたが、今では完全に自由化されている。このことが税控除スキームと相俟ってアルコール輸出を加速したものと見られる。アルコールの主要な製造業者にはAshok Orgnic Industries、Somaiya Organics Inida、Vam organic Chemicalsが挙げられる。 インド化学品製造業者協会(ICAM:Indian Chemical Manufacturers Association)のRavi Goenka会長によると、マハラシュトラ州政府は特産品サトウキビの需要を高める狙いからアルコール・ベースの産業を振興、これまで州内で生産されたアルコールの大部分は地元産業に供給されて来た。しかし魅力的な海外市場への輸出が自由化されたため、糖蜜及びアルコールのサプライヤーは最早地元にその製品を供給することを望まなくなっている。加えて水不足がアルコールの生産に影響を及ぼしたことが今日のアルコール価格の急騰につながったと言う。