2002-04-22 ◆今年の尿素生産80万トン・ダウン 【ニューデリー】総合的肥料政策の欠如から少なからぬ工場が閉鎖を強いられるものと見られ、このため今年(2002-03)の尿素生産が80万トンほど下降する可能性が予想されている。 インディアン・エクスプレスが4月17日報じたところによると、政府が最低留保価格を2000年4月に遡って引き下げたことから、少なからぬ尿素製造会社の経営が困難に直面している。取り分けナフサ及び石油ベースの工場の政府に対する払い戻し総額は1000クロー(US$2.04億)にのぼる。ウッタルプラデシュ州Kanpur拠点のDuncansは既に閉鎖に追い込まれており、現状が持続すればさらに多くの肥料会社が同様の運命を辿るものと見られる。 加えて中央政府は第7次/8次5カ年計画期間(1987-88/1996-97)と2000/04-2003/03の間の政策に大幅な変更を加えつつある。こうした変更には築後10年以上の肥料工場に対する5%のヴィンテージ補助(vintage allowance)の廃止、設備能力評価の見直し、最低稼働率の100%への引き上げ(ガス・ベース工場は20003年まで/ナフサ・ベースは2004年まで)が含まれる。 こうした中で、政府により組織された専門委員会は、第10次5カ年計画期間には需要が年率4~5%の成長を見ることから、仮にこれらの工場が閉鎖に追い込まれるなら、年間170万トンの供給不足が生じると予想している。 同委員会は第7次/第8次価格政策(VIIth & VIIIth pricing policy)期間のパラメーターに見直しを加えるよう提案しており、同パラメーターは尿素生産の58%に影響を及ぼすものと見られている。 またインド肥料業者協会(FAI:Fertiliser Association of India)は、第10次5カ年計画の最終年2006-07年に向け需要の拡大が予想されることから、不足分は輸入により補う他ないと指摘している。FAIの調査レポートによると、国際尿素貿易の総量が2500万トンと予想されるのに対し、インドの輸入量は1500万トンに達する見通しだ。尿素の国内価格がトン当たり99米ドルであるのに対し、輸入価格は112米ドルにのぼる上、第10次5カ年計画期間には、農業生産の年率7%の成長が目指されていることから、政府は多額の外貨流出を覚悟せねばならない。これまで最も多くの尿素が輸入された年は、1995-96年の378万トンで、当時のトン当たりC&F価格は240米ドルだったと言う。