2002-05-30 ◆穀物生産、今年も未曾有の大豊作に? 【ニューデリー】例年並みの雨期のタイムリーな到来により今年の穀物生産は昨年の2億1100万トンを上回る、過去最高をマークするものと見られる。 エコノミック・タイムズが5月26日伝えたところによると、CR Hazra農業委員(agricultural commissioner)はPTI通信に以上の見通しを語った。それによると、気象庁が良好なモンスーン予測を発表したことから今年の穀物生産の見通しは明るさを増した。モンスーン・シーズンを通じて全国的に均等で適量の降雨があるなら、今年の穀物生産は、昨年達成された過去最高の2億1100万トンを突破する可能性がある。Hazra氏は、ベンガル湾の雲行きや既に降雨が始まったケララ州とカルナタカ州に言及、「早めの雨期到来に励まされ、多くの州の農民はkharif(初冬収穫作物)の作付けを開始した」と語った。 インド農業研究会議(ICAR:Indian Council of Agricultural Research)のJS Samra副理事長補(deputy director general)は「良好な雨期の到来は天水田地域や初冬収穫の豆類や脂肪種子作付け地区に大きな恩恵を及ぼす。タイムリーなモンスーンは初冬収穫作物の生育を助長するだけでなく、rabi(春先収穫作物)のタイムリーな作付けや収穫を保証する」と語った。 しかしHazra氏もSamra氏も、大豊作は気象庁の予測通りモンスーン・シーズンを通じて全国的に均等な降雨に恵まれることが前提としている。Hazra氏によると、ラジャスタン州、マドヤプラデシュ州、グジャラート州の穀物生産は昨年予想された降雨がなかったことから影響を受けたが、今年はアンドラプラデシュ州、オリッサ州、西ベンガル州がタイムリーなモンスーンにより大きな恩恵を受けるものと見られる。 一部の北部州の農民は綿花の作付けを既に開始したが、マハラシュトラ/グジャラート/カルナタカ/アンドラプラデシュ/タミールナド等、BT(Bacillus thuringensis:土壌中に棲むバチルス・チューリンゲンシスという芽胞細菌が作る殺虫性の蛋白質遺伝子を組み込んで害虫への耐性をつける遺伝子組み替え技術)綿花を導入した諸州の生産性は大幅に向上する見通しだ。 国内のジュート耕作地は、西ベンガル州の60万haを含め最大80万haに拡大、サトウキビ耕作地も450万haを越える見通しだ。しかし豆類と脂肪種子の生産レベルは依然として不十分と言う。ちなみに昨年インドは210万トンの豆類と500万トンの植物油を輸入し、不足を補ったとされる。