2003-02-26 ◆インド海運業の登録船舶、5年内に半減:INSA 【ニューデリー】インド海運業界は向こう5年間に保有船団の50%以上を喪失、インドの登録船舶総トン数は一層下降する見通しだ。 インディアン・エクスプレスが2月22日伝えたところによると、インド全国船主協会(INSA:Indian National Shipowners' Association)は、このほどShatrughan Sinha海運相に提出した報告書の中で以上のように指摘している。それによると、これは主に新造船の登録がより有利な税制を敷く国に奪われるため。加えてインド船団の36%の船齢は15~19年で、過去5年間に購入されたものは、全体の5%に過ぎない。このため健全な税制を敷き、船舶投資の収益率を国際水準まで引き上げる必要がある。こうした措置には重量税(tonnage tax)の導入が含まれる。 対外貿易を急速に拡大しているインドのような途上国が、独自の船団を保有しないなら、貿易物資を人質にとられることになる。したがってインド人船員により操られる近代的商船団を保有することは、国防政策の上からも乗数的な効果を期待できると言う。 Essar Shipping のSanjay Mehta重役(MD)によると、国内最大の海運会社Shipping Corporation of India(SCI)も船団老朽化の脅威に晒されている。欧州連合(EC)と日本は、2005年から重油を積載した非双胴船の入港や領海内における廃油の投棄を禁止する見通しで、そうなればSCIの持ち船の50%は航行不能に陥ると言う。 インド登録船舶の総トン数は2003年1月1日現在、630万トン(GRT:gross tonnage)と、第9次5カ年計画以前のレベルを下回っている。こうした衰勢の一因として、インドがコンテナ化の潮流に乗り遅れたことを指摘できる。インド海軍のRanjit B Rai准将によると、SCIは国内で唯一、コンテナ化を図っているものの、ボリュームを確保できず、スロットの販売に甘んじている。インドの国際貿易に占める国内海運会社のシェアは1991-92年の36.70%から1999-2000年の31.5%に下降した。このため国内海運会社がマルタ等の同業者と競争できるよう減価償却補助等の奨励措置を講じる必要があると言う。