2004-01-12 ◆国内石油化学産業、関税引き下げでマイナスの影響 【ムンバイ】国内石油化学産業は、先週木曜発表された減税措置により原料と完成品の輸入関税率の差が縮まることからマイナスの影響を被る見通しだ。 ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、エコノミック・タイムズが1月9日報じたところによると、業界アナリストは、「ポリマーの製造を手掛けるReliance Industries Ltd(RIL)/Haldia Petrochemicals Ltd(HPL)/Gas Authority of India Ltd(GAIL)は、譬え輸入品の陸揚げ価格を下回る価格で製品を販売できるにしろ、関税と特別付加税の減免によりマージンの縮小を見る」と指摘した。 ポリエチレン/ポリプロピレン/ポリ塩化ビニール(PVC)等ポリマーの最高関税は25%から20%に引き下げられ、相殺関税(countervailing duty)/特別付加税(special additional duty)を含めた有効課税率はこれ以前の50.8%から39.2%に下降する。これに対して原料エチレンの関税率はこれまで同様10%に据え置かれ、有効課税率も27.6%と変化しない。 信用格付け会社Crisil Research & Information Services (CRIS)傘下の産業情報調査会社Cris Infacによれば、影響はこれらの企業の2003-04年第4四半期の業績に反映されるものと見られる。 また下流部門で混合キシレンの製造を手掛けるReliance Industries Ltd(RIL)、無水フタル酸(PAN:Phthalic Anhydride )を製造するThirumalai Chemcials、フェノール/アセトンを製造するSchnectady Herdillia Limited及びHindustan Organic Chemicals等も同様の影響を被る。これらの完成品の最高関税と特別付加税の合計課税率はこれまで30%で、原料品のそれは14-19.6%だった。PANの輸入量は限られているが、メーカーは輸入関税の引き下げに合わせて、完成品価格を下方修正する必要がある。 幸いにRIL/HPL/GAIL等は、それ自身でエチレンを製造しているため、その影響はさほどでないが、仮に原料を輸入に依存していたなら一層深刻な打撃を受けたものと見られる。また世界的に石油化学製品市場は復調、国際価格は上昇基調に有るため、完成品輸入価格の下降に伴う影響は短期的なものにとどまるとヒンドゥー・ビジネス・ラインはコメントしている。 しかしエコノミック・タイムズによると、地元石油化学産業は、これ以前から中国やその他の国からの輸入品との競争に直面して来たが、今後競争は一層過熱、完成品価格は3-4%下降する見通しだ。目下、石油化学産業は25-30%の急成長を遂げているが、こうした成長も鈍化する可能性があると言う。インド化学品製造業者協会(ICMA:Indian Chemical Manufactures Association)のRajeev M Pandia前会頭は同紙のインタビューに対し輸入品価格は少なくとも10%下降すると予想した。