2004-03-05 ◆スワデシ覚醒組織、抗癌剤独占権に異議 【ニューデリー】抗癌剤の独占販売権(EMR: Exclusive Marketing Rights)を巡る地元製薬会社とスイス企業Novartisの論争は、与党インド人民党(BJP)の支持基盤でもある経済民族主義組織Swadeshi Jagran Manch (SJM:スワデシ覚醒組織)が独占権の停止を政府に要求したことからいよいよ過熱する様相を呈している。 ヒンドゥー・ビジネス・ラインが3月3日報じたところによると、Novartisは特許管理官(Controller of Patents)から血液癌の治療に広く用いられるGlivec(メシル酸イマチニブ)のインドにおける独占販売権を認められた。しかし少なからぬ地元製薬会社がメシル酸イマチニブを商品化しており、これらの地元企業は深刻な打撃を受ける。既にNovartisは、マドラス高裁から地元企業がメシル酸イマチニブの製造・販売を行うことを禁じる暫定命令を取得している。 サンガ・パリバール(Sangh Parivar)の一翼を担うSJMは、「Novartisへの独占権付与は、数十万の癌患者の生命に脅威を及す。何故ならメシル酸イマチニブを主成分とする地元製抗癌剤を用いた際の患者1人1ヶ月当たりのコストは1万-1万1000ルピーで、それ自体高額だが、NovartisのGleevecを用いた場合の同コストは12万ルピーにのぼる」と指摘している。 SJMはMs Shushma Swaraj保健相に宛てた書簡の中でさらに「多くの児童を含む毎年2万5000人が、血液癌、主に白血病に罹患し、1万8000人余が命を奪われている。これは基本的人権、生命の価値に関わる問題であり、政府は直ちに介入し、Novartisに認めた独占権を無効にすべきである」と主張している。 Novartisスポークスマンは、UNI通信のインタビューに対し「独占販売権は、世界貿易機関(WTO)に加盟するインドが当然従わねばならない国際規約に基づくもの」と反論したが、SJMが提起した個々の問題にコメントすることは控えた。