2004-04-26 ◆海綿鉄業界、需要急増で悲喜こもごも 【コルカタ】輸入コークス用炭の供給不足から高炉業者が海綿鉄を原料として用いるようになったこともあって、海綿鉄製造会社は、需要が急増、向こう数年間こうした好況が持続する見通しのため、歓喜する一方、原料供給の逼迫で市場の需要に応じることができないことに懸念を抱いている。 ヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月23日海綿鉄製造業者協会(SIMA:Sponge Iron Manufacturers' Association)のS.S. Bhatnagar理事の言として伝えたところによると、世界最大の海綿鉄産地インドの2003-04年の海綿鉄生産量は808万トンをマーク、2004-05年のそれは1000万トンに達する見通しだ。 Jindal Steel & Power Ltd/Essar Steel/Vikram Ispat/Ispat Industries/Monnet Ispat/Tata Sponge Iron等の大手メーカーは何れも事業の大幅な拡張を準備している。しかし、Steel Authority of India Ltd (SAIL)が最近高炉原料に海綿鉄を使用する方針を決めたことで、国内市場に品不足が生じる恐れが顕在化している。 海綿鉄業界は、SAILの需要がどれほどのものになるかまだ正確な見積もりを立てていない。しかしJai Balaji Sponge IronのAditya Jajodia重役(MD)によると、年間100万トンにのぼる見通しで、国内海綿鉄業界はこれほどの需要を満たす能力を備えていない。このためSAILは独自に海綿鉄部門を設け、需要を満たすものと見られる。 国内海綿鉄業界は鉄鉱石と石炭の供給面で、ハンディキャップを負うており、政府は早急に対策を講じる必要がある。仮に石炭と鉄鉱石の採掘の効率を10-15%アップすることができるなら、原料供給問題を克服できる。 原料輸送は、海綿鉄業界が直面するもう1つの障害で、鉄道レーキ(rakes)と無蓋貨車の不足が主因とされる。 高い関税と海運料から鉄鉱石を輸入することも考慮の対象にはならない。こうした環境下に設備を拡張しても、誰も原料の安定供給を保証できない。 とは言えEssar Steelは既に海綿鉄の年産能力を176万トンから240万トンに拡張しており、同社は増産した海綿鉄を全て社内で消費する計画だ。またJindal Steel & Powerは2004-05年末までに海綿鉄の年産能力を66万トンから131万トンに拡大すると言う。