2004-05-05 ◆ルピー相場の持続的強化で鉄鋼産業に赤信号 【ニューデリー】ルピーの対米ドル相場が引き続き強化している反面、鉄鋼国際価格の上昇がピークに達したことから、鉄鋼産業の前途に赤信号が点滅し始めた。 インディアン・エクスプレスが5月3日伝えたところによると、インド鉄鋼連盟(ISA:Indian Steel Alliance)のMoosa Raza会頭は、「ルピー相場の上昇は国内産業に深刻な影響を及ぼしており、鉄鋼産業は1000クロー(US$2.28億)余りの損失を被った」と指摘した。 Essar SteelのJ Mehra取締役も、過去1ヶ月半のルピーの急騰で、トン当たり輸出価格は1100ルピー(US$25.14)下降したとし、ルピー相場を安定させる施策を講じる必要を訴えた。 ルピー相場の高騰に加え、国際鉄鋼価格の上昇基調がストップ、一部値下がりも生じていることが、国内鉄鋼業界の懸念材料とされている。国内鉄鋼メーカーは最早中国に大量の製品を輸出していないが、中国の需要軟化は国際価格に影響を及ぼすものと見られる。 今年3月だけでルピーは米ドルに対して2.65ルピー強化したが、仮に現在の相場が維持されるなら、ISAメンバー5社の営業利益は1940クロー(US$4.43億)ほど下降する。これら5社は販売可能な鉄鋼製品(saleable steel)約2000万トンを生産、4万5000クロー(US$102.85億)の営業額を上げている。例えば2003-04年のこれら5社の営業利益は46ルピー=1米ドルの相場をベースにすれば、9219クロー(US$21億)だが、43.39ルピー=1米ドルをベースにすれば、7279クロー(US$16.6億)に下降、また純益は3371クロー(US$7.7億)から1227クロー(US$2.8億)に下降すると言う。