2004-10-29 ◆特許問題閣僚委、強制実施権留保期間の撤廃決定 【ニューデリー】特許法修正問題担当閣僚グループ(GOM:Group of Ministers)はいわゆる強制実施権(CL:compulsory licence)の発行を認めない特許権発行直後3年間の冷却期間を廃止する方針を決めた。 CLはある種の要件(国家的非常事態等)を満足した際に、特許権者の許諾を得ることなしに、当該特許発明の実行を認める権利だが、現行法の下では特許権が発行された直後3年間は冷却期間として、CLの発行が認められていない。 エコノミック・タイムズが10月27日報じたところによると、3年間の冷却期間を撤廃するなら、インド政府が“国家非常事態(national emergency)”もしくは“緊急事態(extreme urgency)”と判断した際には、いつでも特許権所持者の権利を無効にし、緊急事態に対応できる。 冷却期間の撤廃は、多国籍企業がその特許権を濫用し、その製品に法外な高値をつけることを抑制する心理的効果も期待できる。 GOMは10月26日の会議で、この他、特許法(patent act)の付与前異議条項(pre-grant opposition provision:特許付与前に異議申立を認める制度)を維持する方針を決めた。前全国民主連盟(NDA:National Democratic Alliance)政権時代には同条項の撤廃が提案されていたが、現統一進歩連合(UPA:United Progressive Alliance)政権は、特許権発行前の異議申し立て手続きを簡素化するとともに、迅速に異議申し立て者に陳述の機会を与えるよう特許審査官(patents controller)に義務づける方針を決めた。こうした付与前異議条項の強化措置は、特許権所持者が不当な権利を享受するのをチェックすることを目指したものとされる。ちなみに付与後異議(post-grant opposition)条項は既に存在する。 政府筋によると、閣議承認を得る前に以上のGOMの方針が特許法修正案に盛り込まれることになる。同修正案はまたUPA政権の諮問委員会の審査も受けるため、成立後に左派が同法案に反対するような事態も回避できる。政府は、冬季国会に以上の修正法案を上程することにより、2005年1月のデッドラインまでに、製薬、農業化学、食品加工等の領域に製品特許(product patent)制度を導入する目標を実現する計画と言う。