2005-01-24 ◆ガス差別価格導入で鉄鋼さらに値上がりも 【ニューデリー】政府が天然ガスの差別価格(differential pricing)制導入を提案したことから、鉄鋼価格がトン当たり2520ルピーほど引き上げられる可能性が予想されている。 エコノミック・タイムズが1月20日伝えたところによると、鉄鋼業界は統一進歩連合(UPA:United Progressive Alliance)政府が、肥料/電力業界向けに低価格でガスを供給する一方、鉄鋼/ガラス/自動車/電子等の他の業界から高い料金を徴収する差別価格の導入を提案したことに大きなショックを受けている。 業界筋は、「電力/肥料業界は天然ガス消費の80%前後のシェアを占めている。それに反して鉄鋼業界には6%が割り当てられているものの、実際のシェアは3%に過ぎない。もともと消費量が少ないセクターに高価格を課しても、売上の増加は限られている」とコメントした。 現在の天然ガス価格は1標準立米(NCM:Normal Cubic Meter)当たり2850ルピーだが、全国民主連盟(NDA:National Democratic Alliance)前政権の閣僚グループ(GOM:group of ministers)は昨年3月、3200ルピーに引き上げるよう提案した。NDA政府は、総選挙を目前にしていたこともあり、同提案の実行を見合わせた。しかし今やUPA政府は新たに組織されたGOMに差別価格制度の検討を付託した。 ガス・ベースの海面鉄工場は国内における海面鉄生産の50%に貢献しているが、鉄鋼業界はガス価格がNCM当たり5600ルピー乃至8100ルピーに引き上げられるのではないかと懸念している。仮に天然ガス価格が3倍に引き上げられるなら鉄鋼の生産コストはトン当たり4000ルピー・アップする。そうなればEssar SteelやIspat等の1、2の大手は別にして、他の大部分のガス・ベースの海面鉄メーカーは操業停止を迫られ、合計2万クロー(US$45.93億)の投資が無駄になる。そればかりか2012年までに国内鉄鋼生産を6000万トンに拡大し、純鉄鋼輸出国になると言う政府の目標も実現できない恐れがある。 鉄鋼業界は、電力や肥料等の大規模産業に補助を与え、その付けを鉄鋼業界を含む中核産業に押しつける差別価格制度の導入を阻止するため、Mani Shankar Aiyar石油天然ガス相に陳情する計画と言う。