2005-12-21 ◆電力事業に赤信号 【ムンバイ】発電所建設に関わる多くの覚書が全国各地で調印されているものの、今会計年度(2005-06)の追加発電能力は、2500MW(メガワット)以上目標を下回る見通しだ。 エコノミック・タイムズが12月19日報じたところによると、2005年3月末時点の全国の発電能力は11万8419MWで、今会計年度は3458MW、来年(2006-07)は1万2953MWの発電能力を追加することが目指されている。しかし、今年に入って以来追加されたのは809MWにとどまっている。 中央電力局(CEA:Central Electricty Authority)によると、中央の電力公益会社は2005-06年に1210MWの発電能力を追加することを目指したが、これまでに追加されたのは500MWに過ぎない。全国の州電力当局は865MWを追加するはずだったが、目標達成率はゼロ。民間部門は1382MWの目標に対して実現したのは僅か309MWに過ぎない。 来年のターゲットに関しては中央電力公益会社が5700MW、州電力当局が4855MW、民間部門が2398MW、合計1万2953MWとなっている。 仮に年率8%の国内総生産(GDP)の成長を目指すとすれば、発電能力の年率10%の伸びが必要とされ、今会計年度だけで1万1841MWの発電能力を追加せねばならないことになる。 NM Rothschild & Sonsのアナリスト、Navin Wadhwani氏は、「過去3年間に大規模な独立電力供給プロジェクト(IPP:independent power projects)が1件も稼働していない点からすれば、ターゲットそのものが野心的過ぎる」と指摘した。Dabhol Power companyのアドバイザーも務めた経歴を有するNM Rothschild & Sonsは目下、インド電力部門の分析を進めている。Wadhwani氏によれば、数多くのガス田が発見されているものの、発電所が実際にガスの供給を受けられるようになるまでには、長い懐妊期間を要する。石炭はインドに最も豊富に存在する燃料で、発電燃料として最も効率的と言えるが、インフラストラクチャーが欠落した現在のシナリオの下では、その採掘と輸送コストは膨大な額にのぼる。喩え坑口に発電所を設けても、生産した電力を輸送する送電網が存在しないと言う。