2006-01-13 ◆半導体産業ブーム、人材供給が懸念材料に 【ハイデラバード】インドの半導体産業はブームを呼び、リクルート活動が活発化しているが、果たして十分な人材供給を確保できるか懸念が生じている。 ビジネス・スタンダードが1月10日報じたところによると、Freescale Semiconductor India Pvt Ltdのカントリー・マネージャー、Ganesh Guruswamy氏は「インドには無数のカレッジが存在するが、必要な教材を備えていない。このため1年半を費やして新入社員を再訓練せねばならない」と指摘した。 インド半導体協会(ISA:India Semiconductor Association)のPoornima Shenoy理事長によると、インド国内には半導体デザイン会社が約130社ほど存在し、1万5000人ほどを雇用している。この内9000人余りはVLSI(very large scale integration)の設計に携わっている。同業界は向こう数年間に別に1万6000人を雇用する潜在性を有するが、供給を確保できるかどうか、定かでない。その理由の一つは就業機会に関する情報が十分伝達されていないこと。ソフトウェア業界の初任給が25万ルピー(US$5598)前後であるのに対して、半導体業界のそれは約45万ルピー(US$1万76)にのぼるが、学生の多くは就職先として半導体デザイン・エンジニアリングよりもソフトウェア業界を選んでいる。 国内のエンジニアリング・カレッジと同問題を協議したISAは、全国のエンジニアリング・カレッジ、トップ40校を対象に『Si-Quest』と称するプログラムを実施、半導体産業における就業機会を宣伝するとともに、学生のデザイン・テストを実施し、半導体企業の求人活動を支援している。 ISAはまたカルナタカ州のVisvesvaraya Technological Universityと提携、教育機関と業界の交流拡大やカリキュラムの改善を図っている。アンドラプラデシュ州政府はJawaharlal Nehru Technological Universityとも同様のプログラムを行うようISAに要請している。 ISAばかりでなく、企業サイドもこの種の努力に拍車をかけており、例えばTexas Instruments (TI)は、全国の大学475校と提携し、エンジニアリング専攻学生のための研究施設やキャンパス製品孵卵器(campus product incubators)等を設けている。 別の半導体会社GDA Technologiesは、大学のチップ・デザイン訓練支援に乗り出した。GDA TechnologiesのPartha Datta Ray副社長(IC担当)によると、同社はインド工科大学(IIT:Indian Institute of Technology)-Kharagpur及びIIIT-Hyderabadと最終段階の協議を進めている。同社は向こう3年間に500万米ドルを投じてインド業務を拡張し、スタッフの数を現在の200人から600人に増員する計画と言う。 STMicroelectronicsも、インド科学大学(IIS:Indian Institute of Science)に研究施設を設けるとともに、別の教育機関5校とも同様のプログラムを進める準備を整えている。