2006-03-01 ◆蔵相、成長指向の予算案を国会に上程 【ニューデリー】P Chidambaram蔵相は2月28日、国内総生産(GDP)の名目12%、実質8%(平均4%のインフレを織り込み済み)の成長と、19.5%税収増実現に全力を傾注する新年度予算案を国会に上程した。 インディアン・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、エコノミック・タイムズ、デカン・ヘラルド、ビジネス・スタンダードが3月1日報じたところによると、蔵相は、政府補助/民営化/石油製品価格等の困難な問題は全てスキップする道を選んだが、これら懸案事項を巡る左派政党との論争や近く予定される5州における州議会選挙を配慮した結果と見られる。こうしたジレンマも反映して、最高関税率はこれまでの15%から東南アジア諸国連合(ASEAN)並の12.5%に引き下げられ、地元企業に対する部分的譲歩として役得税(fringe benefit tax)にも修正が加えられている。 証券取引税率(securities transaction tax rate)が一律25%引き上げられるにもかかわらず、市場は積極的に反応、ボンベイ証券取引所(BSE)センシチブ指数(SENSEX)はこの日10370と、88ポイント・アップした。 蔵相は、サービス税率を12%にひきあげるとともに、クルーズ観光/ビジネス・クラス国際トラベル/インターネット電話等、新たに15業種をサービス税の対象に加えることにより、3万4500クロー(US$77.25億)のサービス税収を確保した。サービスはインドのGDPに54%貢献しているにもかかわらず、税収への貢献は依然6%にとどまっている。しかしこれは消費税(GST:goods and service tax)制への全面的移行の第1歩であり、蔵相は2010年4月1日をGSTへの完全移行の最終期限とした。 蔵相の主要な政策イニシアチブには、サービス部門180業種の小規模産業(SSI:small-scale industry)指定解除が含まれる。これらの業種は今後、製造業におけるのと同様、中小企業(SME)として取り扱われることになる。 ハードウェア領域における遅れを挽回する上では、ハイテク製品や半導体チップの製造を手掛ける企業に、『viability gap fund(実行能力不足補填基金)』や『インフラストラクチャー特殊会社(SPV)』を通じた支援が提供される。 資本市場(capital markets)の振興に関しては、外国機関投資家(FII:foreign institutional investor)の社債投資上限が15億米ドルに、政府証券(g-secs)に対する上限が17億5000万米ドルから20億米ドルに、それぞれ引き上げられる。 また財政赤字(fiscal deficit)のGDPに対する目標比率は今年の4.1%から来年は3.8%にさらに引き下げられる。ちなみに今年の経常赤字(revenue deficit)の目標GDP比率は2.6%に設定されている。