2007-04-16 ◆半導体政策1:効果は期待薄? 【ムンバイ】インド政府は世界の半導体製造拠点に列することを目指し、最近半導体政策を発表、半導体製造施設や多国籍半導体企業の誘致に乗り出したが、少なからぬ懸念材料や課題を抱えているようだ。 ビジネス・スタンダードが4月11日特集記事を掲げて報じたところによると、半導体先進国の台湾、中国、韓国、日本、シンガポール、米国に仲間入りする努力を開始したインド政府は、60億~100億米ドルの半導体関連投資を期待している。既にSemIndiaは30億米ドルのプロジェクトに着手、Hindustan Semiconductor Manufacturingは40億米ドルの投資プロジェクトを申請、中央政府の認可を待っている。しかしアナリストや業界筋は、優遇策だけで事足りるのかと疑問を呈している。 Gartnerの主席アナリストGanesh Ramamoorthy氏は「インドが国内需要を満たすには2つか3つの半導体工場が必要だが、これらの工場が稼動するまでに供給過剰になる恐れもある」と語る。 とは言え、半導体市場の伸びが鈍化し、インドの半導体施設が始動する2010年前後に供給過剰になるとの見方に皆が同意しているわけではない。調査会社iSuppliは、世界の半導体収益の伸びは2006年の9%から2007年には10.6%に加速すると予測している。 NXP Semiconductors IndiaのAshok Chandak営業部長は「他の産業と同様に半導体産業にも周期があるが、景気の山と谷がより緩やかになった反面、以前は約5年だった周期が、今では2~3年に短縮している」と指摘した。 Frost & Sullivan (India)のY S Sashidhar副社長によると、半導体政策の実施は確かにハイエンド製造業の支えになるが、技術が急速に陳腐化する一方、設備計画は長期にわたる。インドの半導体施設が稼動する頃には、技術はさらに進んでいるものと見られる。 例えば、これまでに提案されたプロジェクトのほとんどが130nm(nanometer)技術を採用するとしている。この技術は、テレビに接続して様々なサービスを受けられるようにするSet Top Boxや、コンピュータシステムをひとつの集積回路に組み込んだマイクロコントローラなどには向いているが、さらに高い技術が要求される携帯電話やメモリチップ(半導体市場の40~50%を占める)には対応できない。 ある専門家は「インドの半導体工場が稼動し始めるまでに、これらのハイテク機器は60nmや45nmといったより先進的な技術を要求するようになる」と語る。現在、SemIndiaのみが第2期計画に90nm/60nm技術を採用するとしている。