2007-09-07 ◆ダミー会社通じた脱税防止策、M&Aに影響も 【ニューデリー】インド政府は海外に幽霊会社を創設し納税義務を回避するのを防止する措置を検討しており、海外における企業の合併買収(M&A)活動にも影響しそうだ。 エコノミック・タイムズが9月4日伝えたところによると、納税義務は法的所有者に課されることから、一部の企業は海外にダミー会社を設け、法的所有権(legal ownership)を実際の所有権(actual ownership)者もしくは受益所有権(beneficial ownership)者から分離することにより、納税義務を回避している。このためインド政府は法的所有権の定義にこの種の受益所有権も含めることを検討している。 一方、企業はM&Aに際しても、シェル会社を設け買収資金を調達する。この種のシェル会社は通常インドの税法が適応されない海外に設けられる。 こうした中で様々な利益団体がロビーを展開しており、政府が思惑通りことを進めるのを困難にしている。所得税法の包括的バージョン、直接税法典(Direct Tax Code)にこの種の改正が盛り込まれるはずだったが、同議案をモンスーン国会に上程することは見送られた。 大蔵省は直接税法典は租税条約の誤用・乱用を防止するものでなければならないとしており、税収漏れを防止する他の方法も検討している。例えば法的所有権と受益所有権を分離する抜け穴を塞ぐために被支配外国企業(CFC:Controlled Foreign Corporation)と言う概念を導入する代案も検討されている。 シンガポールは、二重課税防止条約の適応を受ける企業は実質的内容を備えたものでなければならないことを明記した反脱税条項をその税法中に盛り込んでいる。 しかし税理士筋はインドの既存法規は法的所有権のみを対象にしているため、その種の条項を盛り込む際は、将来の事案にのみ適応すべきだと見ている。