2008-04-07 ◆HAL、露イリューシンと中型多目的輸送機製造 【バンガロール】国営国防産業企業Hindustan Aeronautics Ltd(HAL)はロシアのIlyushin Design Bureau(IDB)と対等出資でカルナタカ州Bangaloreで進める多目的中型輸送機製造事業に着手した。60トン、70~90人乗り軍用機は、必要に応じて旅客機に改造できる。 ヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月4日伝えたところによると、HALのAshok K. Baweja会長は3日記者会見し、以上の消息を語った。それによると必要な認可は取得し、必要資金も既に手に入れた。新機種は7~8年で完成し、インドとロシア国内におけるロシア製Antonov-32に取って代わる。 HALLは大型輸送機やEmbraer ERJジェット等の民用航空機の製造を目指しており、IDBとの合弁事業は同目標に向けたワンステップと言える。 HALLはまたイスラエル企業IAIと共同で3500万米ドルを投じ、ロータリー無人航空機(UAV:unmanned aerial vehicle)の製造を計画している。同プロジェクトは今月中に離陸、2~3年で出荷にこぎ着ける。 HALLが自主開発したALH (Advanced Light Helicopter)の第3、第4バージョンは2、3年内に完成し、目下開発中のLCH(Light Combat Helicopter)は今年末までに初飛行する。 BAE Systemsからライセンスの提供を受けて製造した最新鋭の訓練用ジェット機Hawkは近くインド空軍に引き渡す。 HALの2007-08年度売上げは前年比7.2%増の8350クロー(US$20.59億)、税引き前利益は同23.28%増の2148クロー(US$5.3億)、純益はほぼ30%増の1500クロー(US$3.7億)弱、輸出売上げは325クロー(US$8014万)と、売上げは過去3年間に2倍に拡大した。2007-08年度売上げの伸びが鈍ったのは、主に重要輸入原料の供給が滞ったため。それさえなければ500~600クロー(US$1.23億-1.48億)売上げを上乗せできたはずだ。 ALHやLCH等の国産航空機プロジェクトは炭素繊維、マレージング鋼(maraging steel)、チタニウム、アルミ合金等の特殊素材を必要とする。HALLは1998年5月のポカラン核実験に際してLCA(light combat aircraft)プログラムに必要な機材を輸入することができない問題に直面したが、今また同様な状況に直面している。このため国内における調達に努めている。National Aerospace Labsは炭素繊維製造プロジェクトを進めているが、特殊合金製造の国策も必要とされる。 HALLの手持ち受注は4万5100クロー(US$111.21億)にのぼり、今会計年度の売上げは1万クロー(US$24.66億)の大台に乗りそうだ。軍需品サービス部門(armed services)にALH159機を納入する2万3315クロー(US$57.49億)の契約も獲得した。国防オフセット・プログラム下に複数の大手航空機会社と提携する可能性も探っている。今年の資本支出は600クロー(US$1.48億)を予定しており、主に機械設備のアップグレードに充当すると言う。