2008-08-27 ◆外国企業の3Gサービス新規参入は期待薄 【ムンバイ】外国テレコム企業がインドの第三世代(3G)移動通信サービスに新規参入しても採算は見込めず、何ら経済的意義を見出すことはできない。インド政府はより多くの企業が入札に参加し競争が過熱すれば、政府収入も増加するとの判断から、外国企業の3G入札を認めたものの、思惑通りことが運ぶかどうかは、はなはだ微妙と言えそうだ。 インディアン・エクスプレスが8月25日伝えたところによると、新規プレーヤーは、最小限500万人の顧客ベースのために当初1万7000クロー(US$39.81億)を投資する必要があり、また2.1GHzの周波数域で高品質な音声/データ・サービスを実現するのは難しい。 外国通信会社が2.1GHz周波数域を落札したなら、先ず第1にUAS(universal access service)ライセンスを取得せねばならない。全国的なUASライセンスの価格は1651クロー(US$3.87億)で、周波数域の落札価格は7500~8000クロー(US$17.56億-18.74億)と見積もられることから、ライセンスと周波数域の取得費用だけで9651クロー(US$22.60億)に達する。 契約者1000万人当たりのネットワーク構築コストは7500クロー(US$17.56億)前後と見積もられる。この内3500クロー(US$8.2億)は設備機材、残りは通信インフラに投じられる。 これらの合計コストは1万7151クロー(US$40.17億)になるが、もし2.1GHzの周波数域を音声とデータ双方の通信に用いた場合、何れかの品質に問題が生じる。既存プレーヤーは2Gサービス用の1800MHz周波数域を通じて同問題を克服できるが、新規プレヤーは、そうした次善策も見出すことができない。 目下インドの電話普及率は100人中30人で、1ユーザー当たりの平均収入は200ルピーと見積もられる。3Gサービスが実際にスタートする6ヶ月後には、普及率は一層高まるものの、ユーザー1人当たりの収入は150ルピーに下降するものと予想される。したがって3Gプレミアム・サービスのみを提供する新規参入者の経営環境はますます厳しくなり、投資収益率は下降する。 インド政府が合併買収(M&A)規則を緩和したにしても、同ルートを通じた外国企業の3Gサービス進出は、一層コストが嵩むものと見られる。 それとは対照的にBharti Airtel/Reliance Communications/Vodafone Essar等の既存プレーヤーは、スタート時点で優位に立つことができる。先ず第1に新たにライセンスを取得する必要がなく、既存のテレコム・インフラと設備機材も利用できる。必要なのは周波数域の入札費用のみである。加えて膨大な契約者ベースを保持しているため、マス・サービスとプレミアム・サービスを使い分けることもできる。3G用周波数域と2G用周波数域の使い分けで、キャパシティー不足も回避できる。新規投資が少なくて済むため(新参者の50%)、投資の回収は容易で、高い投資収益を実現できると言う。