2008-09-22 ◆インドIT産業、米金融危機で成長鈍化 【バンガロール】米国の銀行/金融危機が深刻化する中でインド情報技術(IT)産業の成長鈍化が予想されている。何故ならTata Consultancy Services Ltd(TCL)/Wipro Technologies/Satyam Computers/Infosys Technologies/HCL Technologies等の大手ITベンダーは、何れも破産申請したLehman BrothersやBank of Americaに買収されたMerrill Lynchを主要顧客として来たため。 ヒンドゥー・ビジネス・ラインが9月16日伝えたところによると、売上げの3分の1を金融サービス部門に依存しているインドIT産業は、米国の信用危機で顧客のIT支出が減少し既に影響を被っていた。最近の事態の悪化で、こうした影響が一層深刻化し、かつ長期化するものと予想されている。ちなみに2008年6月期四半期にTCSは総売上げの42%を銀行金融サービス部門から稼ぎ、SatyamとWiproの同比率は5分の1強だった。 こうした懸念を裏付けるように月曜(9/15)のボンベイ証券取引所(BSE)では、IT銘柄が軒並み値下がりした。Satyamの終値は、先週金曜の終値に比べ最大の9.45%の落ち込みを記録した。以下TCS6%、HCL6%、Infosys4%、Wipro4%と続く。 ソーシング・コンサルタント会社TPI IndiaのSiddarth Pai重役(MD)は、「金融部門の今後の再編過程でより多くの短期的弱点が露呈するものと見られる。より一層懸念されることは、こうした弱点が欧州にまで飛び火すること」と指摘した。 コンサルタント会社Tholons IncのAvinash Vashistha重役(CEO)によると、インドのITベンダーは、Lehman BrothersとMerrill Lynch2社だけから年間合計約3億米ドルを稼いでいたものと見られる。金融機関の再編は向こう数四半期にわたる見通しで、その間IT支出も影響を受ける。しかし4~6四半期後に再編が完了すれば、オフショア・アウトソーシングが再び活発化する見通しと言う。 Angel Broking LtdのアナリストHarit Shah氏によると、最近の事態は状況の悪化を示しており、インドのITベンダーは、米国顧客のIT支出繰り延べや方針決定の遅れに直面するものと見られる。 ソフトウェア・サービス会社全国協会(NASSCOM:National Association of Software and Service Companies)は、今会計年度のインドIT産業成長率が、昨年の29%から25%に減速すると予想した。