1995-12-05 ◆<星>小売業界、短期的な市況回復に悲観的見通し 【シンガポール】メトロ・ホールディングズが先週に報告した112万Sドルの半期グループ損失は、短期的な市況回復の可能性を否定する新たな材料となった。 M.B.ムルワニのアショック・ムルワニ重役(CEO)は業界全体の市況回復は暫くは望めないと述べており、またDFSシンガポールのスチーブン・フランクリン地域社長は来年も業況の改善は期待できないとしている。1993年以来国内の小売スペースは40%(540万平方フィート)増加、1875万平方フィートに達したが、今年9月の小売販売指数は僅かに2.8%の上昇にとどまった。アナリストは、小売市場における支出の伸び悩みの原因として、国民がその収入の大きな部分を不動産や自動車等の高額資産に振り向けていること、Sドル高で旅行者にとってだけでなく、国民にとってもシンガポールでの買い物が魅力を失ったことを指摘する。加えて小売スペースは、小売販売の成長を遥かに上回る速度で拡大している。向こう3年間に店舗スペースは更に500万平方フィート、従って26.6%拡大、状況は更に悪化する見通しだ。シンガポール小売業者協会(SRA)のテー・バンリアン会頭は、より多くの店舗の出現は労働力不足を更に深刻化させ、小売業の営業コストを高めると予想する。小売業者は国内だけでなく、クアラルンプル、ジャカルタ、バンコク等に続々誕生するショッピング・モールとも競争を強いられており、僅かな慰めは小売スペースの供給拡大で、賃貸料の下降が予想されることぐらいと言う。(ST:12/4)