2009-04-17 ◆ステンレス鋼需要、2年内に2倍に拡大 【ムンバイ】自動車産業の復調や鉄道方面の需要増からインドの国民一人当たりのステンレス鋼消費量は2、3年内に2倍に拡大するものと予想される。 ビジネス・スタンダードが4月10日報じたところによると、インド・ステンレス・スチール開発協会(ISSDA:Indian Stainless Steel Development Association)のN C Mathur会頭はこのほど以上の見通しを語った。それによると、台所、鉄道、バス、ショッピング・モール、集合映画館、家具等の既存領域や新領域におけるステンレス鋼の斬新な利用が拡大するのに伴い、国民1人当たりのステンレス鋼消費量は現在の1.2キロから2~3年内に2キロ以上に増加するものと見られる。 例えば小型乗用車Nanoは1台当たり少なくとも5キロのステンレス鋼を使用する。インド標準局(BIS:Bureau of Indian Standards)は最近家庭用LPGガス・ボンベにステンレス鋼を用いることを認めた。これを受けて、国営石油会社2社Bharat Petroleum Corporation (BPCL)とIndian Oil Corporation (IOC)は、ステンレス鋼メーカーを対象に、LPGガス・ボンベの製造入札を募集した。インドの国鉄Indian Railways(IR)はケララ州とウッタルプラデシュ州に鉄道車輌工場を建設しているが、これらの工場では年間1万5000輌のステンレス鋼製車輌が製造される。1車輌のステンレス鋼使用量は7~8トンにのぼる。IRは既存高速列車の材料を炭素鋼からステンレス鋼に転換することも計画している。この他、地下鉄(Metro Rail)も、急成長するステンレス鋼消費部門として注目される。 インドのステンレス鋼年間消費量は130万トンで、これに対して年間生産量は170万トンにのぼる。また年間20万~30万トンのステンレス鋼板やステンレス条鋼を輸入、約40万トンを輸出している。 ステンレス鋼国内消費の約70%が台所用品、2%がモール/集合映画館/空港等、2%が自動車/鉄道、残りが家具等その他の用途に用いられている。 ニッケルのトン当たり価格が5万3000ドルから1万600米ドルに下降したことは、ステンレス鋼産業にとって有利な市場動向と言える。 しかしステンレス鋼業界は国内で生産されないニッケルに代えクロムを用いる生産方式の転換を図っている。これによりニッケル価格の変動に左右されない安定した成長を実現できる。最近市場に紹介されたクロム含有率16%、ニッケル含有率ゼロの『Chrome 16』は、若干磁性を有するが、台所用品製造業界の好評を得ている。一般に産業用として広く用いられている300シリーズのニッケル含有率は8%だが、家庭用品の製造に供される200シリーズのニッケル含有率は約1%で、ニッケル依存の軽減が図られていると言う。