2009-05-22 ◆鉄鉱石、中国向け輸出価格急騰 【コルカタ】鉄分含有率63%の鉄鉱石の中国向け輸出価格は、今年4月末のトン当たり48米ドルから現在の54米ドルに12%上昇した。 ビジネス・スタンダードが5月19/20日報じたところによると、業界観測筋は、「値上がりは需要動向を反映したものと言うよりは、主に海上運賃の変動に伴うもの」と見ている。国内第3位の鉄鋼メーカーJSW SteelのSeshagiri Rao重役(MD補)は、「その実世界の鉄鋼生産と消費は縮小しており、値上がりは長くは続かず、早晩値下がりする」と見通した。 インド鉱業連盟(FIMI:Federation of Indian Mineral Industries)のRahul Baldota会頭によると、中国における鉄鉱石輸入価格の上昇は大部分がオーストラリアからの輸入品で占められている。業界筋によると、中国はインドからは鉄分含有率の低いゴア産鉄鉱石を好んで輸入している。 中国は今年4月5700万トンの鉄鉱石を輸入した。業界筋によると、今年初には鉄鉱石が50%値下がりすると予想されたが、それほど大幅に落ち込むことはなかった。中国は昨年4億4000万トンの鉄鉱石を輸入したが、今年は6億トン余り輸入するものと見られる。こうした中国の需要拡大は価格に影響を及ぼすが、欧州諸国の需要の落ち込みをどこまで相殺するかは、なお様子を見る必要がある。今年の鉄鉱石の契約価格交渉はまだ妥結していない。 一方、インド東部地区における鉄鉱石のスポット価格は輸出価格を遙かに上回っている。Baldota氏によると、東部地区における高品質な塊鉱(iron ore lump)価格はトン当たり81米ドル前後だが、同じ塊鉱が南部地区では遙かに低い価格で取引されている。 インドでは鉄鋼価格も国際水準を上回っており、鉄鉱石と鉄鋼の価格には共通した傾向が見られる。世界鉄鋼協会(WSA:World Steel Association)によれば、インドは2009年に鉄鋼消費の拡大が見込まれる世界的にも例外的な国と言う。