2009-10-20 ◆KGガスがIIP成長回復の主因 【ニューデリー】工業生産指数(IIP:index of industrial production)が8月に10.4%の目覚ましい成長を回復した背景には、今年4月に商業生産を開始したKrishna-Godavari(KG)海盆D6鉱区天然ガス田の貢献が存在する。 インディアン・エクスプレスが10月17日報じたところによると、Pronab Sen統計主任(Chief Statistician of India)はこのほど同紙に以上の消息を語った。それによると、今年8月の鉱業部門の12.9%の成長の大きな部分がKGガス田の生産活動により実現された。 昨年同期の低調なIIPの伸びが8月のIIPの二桁成長の主因とする見方も存在するが、9月のIIP成長率が発表されるなら、ことの真相が明らかになるものと見られる。単月の数字は余り当てにできないが、以下に示すように2009年1月以来のIIP及び鉱業部門の成長率を比較して見ると、1月1.02%(IIP成長率)/0.74%(鉱業成長率)、2月0.22%/-0.21%、3月0.32%/1.94%、4月1.12%/3.84%、5月2.07%/3.38%、6月8.2%/14.16%、7月7.22%/8.98%、8月10.42%/12.9%と、ベース効果(base effect)を差し引いても、過去3ヶ月の改善が顕著となっている。また鉱業部門がIIPの成長を牽引していることも窺え、このこと自体、市場の自信回復につながる。 懸念材料は、干魃の影響だが、一般にこの種の影響はやや遅れて明らかになる。人々は消費を控えるものと見られ、マイナス効果が懸念される。政府の『全国農村雇用保証計画(NREGS:National Rural Employment Guarantee Scheme)』が、こうしたマイナス効果を有る程度相殺するものと見られるが、依然不透明である。いずれにしても2009-10通年のIIP成長率は6.5-7%の水準になりそうだ。 今年4月に商業生産が開始されたKG-D6ガス田のDhirubhai 1/Dhirubhai 3ガス井のピーク生産量は80mmscmpd(million metric standard cubic meters per day)、採掘可能なガスは10兆300万立方フィートと予想される。 Goldman SachsのTushar Poddar副社長によると、KG-D6ガスは2009-10年の石油消費の7%を代替する見通しで、2010-11年から2013-14年の間には同比率が10~11%に達するものと予想される。インドは原油の70%を輸入に依存しているが、KG-D6ガスの供給に伴い、2009-10年の経常収支の赤字は、国内総生産(GDP)の0.2%相当の改善が、2010-11年から2013-14年の間のそれは、GDPの0.6%相当の改善が見込まれると言う。 ちなみにAnil Dhirubhai Ambani GroupのReliance Natural Resources Ltd(RNRL)は、ガスの供給価格を巡り、KGガス田の開発経営会社Reliance Industries Ltd(RIL)を告訴するとともに、RILがKGガス田の開発コストを粉飾していると非難しており、同案件の最高裁における審理が13日に開始された。