1996-04-08 ◆<星>証券アナリスト、電子部門の評価を下方修正 【シンガポール】予想される米国市場におけるPC(パソコン)需要の退潮から少なくとも証券会社2社が電子部門の評価を下方修正しており、最早電子銘柄に昨年並みの好調は期待できないようだ。 INGベアリングは3月末以来、電子部門の評価をニュートラルからアンダーウェイトに格下げ、スタンダード・チャータード証券も同様な下方修正を行っている。INGベアリングのアナリスト、デービッド・トー氏は「株価は高水準にあり、予想される電子業界の厳しいコンディションから値下がりのリスクを無視することはできない」と述べ、スタンダード・チャータード証券のアナリスト、スティーブン・チャン氏も「1995年には電子部門にオーバーウェイトしてきたが、ボール・ゲームは今や難しい段階を迎え、米国半導体部門は第1四半期に過剰在庫の消化を強いられている」と指摘している。 トー氏によると、米国半導体業界の受注鈍化はシンガポールの電子業界にも波及、第2四半期の受注に影響が出るものと見られる。受注鈍化はPC市場の過剰在庫から更に悪化するものと見られ、コンパック、IBM、ヒューレット・パッカード等のPCメーカーは大幅な値下げにより、在庫一掃を図るものと予想される。こうした状況は5月には改善するが、これまでのような堅調な市況は期待できない。急成長と成長鈍化を周期的に繰り返す電子部門の急成長期は86-89年、92-95年とほぼ3年周期となっており、今や89-92年と同様な低成長時代が再現したものと見られる。なお同部門の平均12.8倍の株価収益率(PER)はIPC、クリエイティブ、アズテク、アクマ等の不振で、押し下げられていることを忘れてはならないと言う。(BT:4/6)