1996-04-24 ◆<星>テレコム関係者、神戸パックの影響を注視 【シンガポール】米国、日本、欧州、カナダのビッグ・フォーが先週神戸で調印した国際電気通信市場の自由化に関するパッケージの影響をシンガポールのテレコム関係者は見極めかねているようだ。 神戸協定は4月30日までに国際テレコム市場の自由化を実現すると言う極めて困難な公約を改めて確認したもので、仮に成功すれば数千億ドルの市場が開放されることになるが、シンガポールのアナリストは地元市場への影響を観望する態度を見せている。あるアナリストは「投資機会の開放は見たところ良いことだが、不透明な部分が多く、今後どのような決定がなされるかを見極めるまでは、何とも言えない」と語った。証券業界の某アナリストはシンガポール・テレコムのリージョナライゼーションに道を開くとの点に同意したものの、他の者は国際テレコム市場の開放は同時にシンガポール・テレコムの利益を損なう可能性も有ると指摘、「問題はシンガポール・テレコムは政府から2007年までの独占権を認められていることだ。この点はいったいどうなるのか、自分には実際のところ分からない」と語った。 マー・ボータン運輸通信相は先月国会において「地元テレコム産業に一層の再編を加える必要が有るかも知れない。あるいはより早いスピードでこうした変化が生じる可能性も有り、テレコム関係者は事態の推移を注視する必要がある。我々がこうした変化の果実を得ようと思うなら、我々は定期的に政策に見直しを加え、必要が有れば調整を加えねばならない」と語った。 観測筋はシンガポールにはその実選択の余地はないが、あまり早くシンガポール・テレコムの独占権を返上すれば、大きな代償を払うことになると指摘した。シンガポール・テレコム・スポークスマンはこの点に関して「テレコム産業の自由化は世界的な潮流となっているが、これまでに報じられたものはあまりに一般的なもので、具体的なコメントを行うことはできない」としている。(ST:4/23)