1997-01-14 ◆<星>電子産業市況、今年下半期に回復 【シンガポール】シンガポールの電子業況は昨年は低調を極めたが、今年下半期には回復に転じる見通しだ。 業界観測筋によれば、これは主に3つのキー・エリア--パーソナル・コンピューター(PC)、ディスク・ドライブ、半導体--の復調が見込めるため。特にディスク・ドライブと半導体の双方を包むPC市場が注目され、アナリストらは、新たな要因から米国におけるクリスマス・セールの不調が挽回されるものと期待している 。 データ・クエスト幹部によると、1月末に向け在庫水準が上昇し、製造活動が鈍化するものと予想されるが、2月末以降回復に転じ、その後は好況が望める。某アナリストは、インテルのMMXチップはこれまでのところ新たなPC需要を呼び起こすには至っておらず、市況に何らかの影響が有るとすれば、旧システムの在庫問題を生じさせ、値下げによる整理を余儀なくさせることぐらいと評しているが、パッカード・ベルNECのリム・ファットセン副社長は、「一般にPCメーカーはMMXチップに興奮している。これはMMXチップ用ソフトウェアが豊富に存在するためで、既存の非MMX用ソフトウェアにしても、10-15%のパフォーマンスの向上が見込める」と語った。エイサーのウィリアム・ルー会長は、「昨年第4四半期の法人向けPC販売は、小売り販売に比べ遥かに好調で、IBM、コンパック、デル等は米国法人市場で好業績を上げた」と指摘した。しかし今年の米国PC市場の成長は16-19%と予想され、これは1995年の30%を遥かに下回っている。 ディスク・ドライブ業界は好調を極め、シーゲート、ウェスタン・ディジタル、クアンタム等は96年第3四半期以来割当制を敷いている。 一時は製造能力の過剰と値下がりに悩まされた半導体業界も、基盤を強化している。米国半導体産業協会(SIA)は1997年の市場規模を昨年比7.4%増の1388億米ドルと予想、98、99年も各17.1%と21.6%の成長を遂げると見ている。とは言えアナリストはシンガポール証取(SES)電子銘柄のここ数ヶ月の20~35%の値上がりは、まだディスク・ドライブ産業に復調の兆しが生じたに過ぎないことから、「かなり行き過ぎ」と評している。(BT:1/13)