【シンガポール】シンガポールの政府系製鉄会社ナットスチールLtdは、中国江蘇省のWuxi(無錫)Jinyang Metal Products Co Ltd(WJMP)の65％の権益を1020万米ドルで買収した。
ナットスチールはこれ以前にWujinと厦門の製鉄所に出資しており、今回の投資で中国の3つの製鉄所の権益を握ったことになる。世銀ローンを取り入れ2年前に操業を開始したＷＪＭＰは、年間2万トンの鉄筋コンクリート用鋼材を製造しているが、ナットスチールの出資を得て、製造能力を8万6000トンに拡大することができる。一方、ナットスチールは今回の投資を通じ中国のインフラ市場における地歩を固めることができる。
ナットスチールは中国の電子会社とセメント会社にも投資しており、ＷＪＭＰは、年産22万トンのウーチン・スチール及びスーチョー(蘇州)イースタン・セメント・プロダクツから45分の距離にある。これら3社はいずれも江蘇省を拠点としている。ナットスチールは今後さらに江蘇省における事業の拡張を図ると言う。(ST:5/7)