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1997-05-17 ArtNo.10523
◆<馬>Ekran/シナルマス、パルプ事業でM$50億借款
【シンガポール】マレーシアのEkran Bhdとインドネシアのシナル・マスは、サラワク州で進めるパルプ製造事業に充当するため、合計50億Mドルの借款取り入れを準備している。
Ekran傘下のサラワク・パルプ・アンド・ペーパー(SPP)は近くカナダ系銀行に30億Mドルの借款とりまとめを委託する見通しで、シナル・マス・グループのボルネオ・パルプ&ペーパー(BPP)も目下銀行界と20億Mドルの借款交渉を進めている。目下サラワク州ビントゥルに工場を建設中のSPPとBPPは、いずれもEkranがプロモーターを務めるバクン水力発電プロジェクトから電力供給を受け、またダム建設現場で伐採された木材を主要原料としている。
SPPのプロジェクト・コストは35億Mドル、BPPのそれは17億5000万Mドルと報じられたが、BPPは今や20億Mドルの借款を計画している。このことはプロジェクト・コストが見積額を超過したことを暗示している。
また借款交渉が手間取っていることから、両社は8%以上の金利を支払うことになりそうだ。もしそうなら利子返済だけからも、BPPは少なくとも年間1億6000万Mドル、SPPは同2億4000万Mドルの利益を上げる必要がある。
Ekranのティン・ペクキイン会長は、SPPが既に向こう10年間にわたり年間120万トンのパルプの全量を引き取るバイヤーを獲得したと語ったが、BPPも年産60万トンのパルプの供給先を既に見出したか否かは明らかでない。BPPには、シナル・マスがシンガポールに設立した持ち株会社のアジア・パルプ&ペーパーが60%、サラワク・ティンバー・インダストリー・デベロプメント・コープが40%出資している。(BT:5/16)
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