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1997-06-16 ArtNo.10884
◆<星>ケッペル、中国/ミャンマーからASEANに重心移動
【シンガポール】ケッペル・コーポレーションはASEAN以外の地域、取り分け中国、ミャンマーへの投資の苦い経験から、海外投資の重心を短期回収が見込めるASEANに移している。
ケッペル・グループのシム・キーブン会長が年次報告書の中で明らかにしたところによれば、中国やミャンマーへの投資は長期的視野に立って進める必要がある。しかしながら、既存ビジネスを通じてこれらの地域におけるプレゼンスは維持する。
タンカーの運賃が現状レベルを維持するなら修船業務も今年末には多少改善が見込める。しかし競争の過熱から低マージンは持続する見通しだ。
ケッペルT&Tの船舶チャーター・ビジネスも海運業況の改善で恩恵を受けられそうだ。同社の機械設備の流通/インフラ事業は新市場の拡大で持続的な成長が見込める。
第2セル式電話会社のM1は短期的にはグループのボトム・ライン利益に貢献しない。
傘下のファー・イースト・リビングストンはタンカー、セミ・サブマリーン、ジャックアップ・リグの建造で繁忙しているものの、これらのプロジェクトは年内には完成しないため、97年の業績は下降する。
政府の投機抑制措置で不動産市況は低迷しているが、ファンダメンタルは良好で、不動産部門の見通しは悪くない。
銀行金融部門は不動産/自動車/証券市場の軟化に関わらず健全な成長が期待できる。
昨年のグループ営業額は一昨年の24億Sドルから28億9000万Sドルに拡大したものの、純益は2億1409万Sドルから2億410万Sドルに下降した。(BT:6/14)
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