SEAnews 1997-07-31 ArtNo.11452

【シンガポール】ジャーディン・マセソン傘下のホンコン・ランドは29日、東南アジア最大の地下ショッピング街の建設を含む総コスト6億Ｓドルのエスプラネード・プロジェクトの起工式を催した。
同プロジェクトでは、マリーナ・スクウェアの8300平米の土地に、27万984平方フィートのオフィス・スペース、5万9794平方フィートの小売りスペース(1階/地下1階)、駐車場(地下2階)等から成る6階建て複合ビルが建設され、更に同地と地下鉄(MRT)シティー・ホール駅を結ぶ350メートルの地下ショッピング・モール(小売りｽﾍﾟｰｽ6.4584万平方ﾌｨｰﾄ)が設けられる。土地買収費(S$2.92億)を含む開発コストは6億Ｓドルと見積もられる。
ホンコン・ランドのIan Hawksworth重役(ED)によると、テナントの募集は来年下半期から開始される。ビルの各階には柱無しの各5000平米のスペースを確保でき、同社はこうした点を目玉に主に銀行／金融機関の誘致を図る。賃貸料は現在の市価より若干高めになる。しかしシンガポールのオフィス市場は成熟期を迎えているため、投資収益率は低水準になる見通しと言う。
地下ショッピング・モールの成否は、ラッフルズ・シティーとマリーナ・スクエア間を往来する人出を生じさせるようなある種のテーマを創出できるか否かにかかっていると言う。
Percy Weatherall重役(MD)によると、エスプラネード事業は同社のアジア・ビジネスの新段階を象徴するものだが、今後も香港におけるプレゼンスは維持すると言う。
一方、同社はシンガポール証取(SES)上場資格を返上し、再び香港証取に再上昇を図るとの巷間の噂を全く根拠がないと否定した。(ST,LZ:7/30)