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1997-08-21 ArtNo.11709
◆<星>首相、君子立国制の民主制との相違強調:名誉毀損訴訟
【シンガポール】ゴー・チョクトン首相は野党工人党(WP)のジェヤレトナム書記長に対する名誉毀損訴訟の公判審理の2日目、被告側を代表するジョージ・カーマン英国勅撰弁護士(QC)と、シンガポール政府が標榜するいわゆる君子立国制を巡り、論戦を展開した。
首相は政府指導者の品格に疑問を生じさせるような批判や批評はシンガポール政府の基礎を揺るがすとし、WP公認国会議員候補のタン・リャンホン氏が首相らの言動により身の危険を感じたとして警察に通報したことを大衆の面前で発表することは首相に火炎瓶を投じるに等しい重大犯罪であると強調した。
これに対してカーマン弁護士は首相はくだらぬことを大げさに並べ立てているに過ぎず、火炎瓶の譬えは全くナンセンスと反撃した。首相はカーマン弁護士のナンセンス発言に関して、可能なら告訴手続きを採る意志を表明した。
19日には替わって原告側のトーマス・シールズ弁護士が被告のジェヤレトナム氏に質問したが、ジェヤ氏はシンガポールの法律では様々な理由で警察に通報することができ、そのことを大衆の面前で発表しても刑事犯罪とは見なされないと指摘した。これに対してシールズ弁護士は、首相らが嘘を述べているとすることは重大ではないのか、あるいは翌日紙上に掲載された同ニュースを見たシンガポールの読者は重大と見なさないか、と質問したが、レジャ氏はいずれも「ノー」と回答、シールズ氏が「熟考した上の答えか」と重ねて追及すると、レジャ氏は「何度考えても自分の答えは同じだ」と述べた。(ST,LZ:8/20)
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