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1995-04-11 ArtNo.1217
◆シンガポール政府、<比>大統領委員会報告書に反駁
【シンガポール/マニラ】シンガポール政府は10日、フィリピン人メード(フロア・コンテンプラシオン)処刑事件を巡るフィリピン大統領調査委員会の報告に対して、大統領調査委員会は公正な調査を行う本来の任務を放棄して、宣伝機関の役割を演じていると厳しく非難した。
シンガポール外務省はこの日発表した声明において、1)フロアが無罪を主張したとする証言や拘留中に虐待されたと言う証言はシンガポール当局が提供したフロアとその家族の書簡の内容と矛盾しているにも関わらず、大統領委員会は全くこうした点を無視していること、2)シンガポールで殺害された別のメイド(デラ・マガ)の遺骸の調査を第3者機関に委ねると言うラモス大統領の提案をシンガポール政府が受け入れたにも関わらず、大統領委員会がこれを拒否し、その後フィリピン調査局のオフィス内でシンガポール法医学者に遺骸の点検を求めたこと、3)何等根拠も示さずシンガポールの社会や法制を著しく毀損する批判を加えた点等を掲げ、大統領調査委員会の報告書の内容は公正とは言えないと指摘している。またデラ・マガの遺骸をシンガポールの法医学者が検査する条件として、同外務省声明は、静かで安全な環境の確保と国際的に著名な3人の法医学者の立ち合いを改めて提起した。 一方、ラモス大統領はこの日の記者会見で、シンガポール駐在のアリーシア・ラモス大使と7人の外務省/労働省官員の停職処分、及び前シンガポール駐在大使のフランシスコ・ベネディクト現韓国駐在大使の辞表受理を発表、またロムロ外相及びコンフェソール労相の進退問題を協議するよう内閣に指示したことを明らかにした。またフィリピン駐在シンガポール大使とシンガポールの法医学者がマニラでデラ・マガの遺骸を検査するよう改めて提案、これにより相互の意見の相違を解消し、第3者に判断を委ねる必要もなくなると語った。(ST,BT,LZ:4/11)
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