SEAnews 1997-12-09 ArtNo.13120

【シンガポール】益々多くの企業がＪａｖａを不可欠なソフトウェア・プラットフォームとして採用する潮流が、サン・マイクロシステムズの製造業市場開拓を助けている。
地元紙の情報技術(IT)担当記者と最近会見したサンのジム・ブレスラウアー取締役(国際製造業市場担当)によると、グラフィック機能を備えたプログラミング言語としての特徴がＪａｖａの最大の強味だが、こうした強味をより効果的に発揮させているのは、従来のシステム領域に縦横に浸透する柔軟さと幅の広さで、このことはまた、資材調達、製造、流通等、ビジネスの異なる側面を統合する能力も示している。
Ｊａｖａのスケーラブルなクロス・プラットフォーム・テクノロジーは、インターネットやイントラネットを通じてサプライヤー／製造業者／顧客をリンクするシームレスなグローバル・サプライ・チェーンの構築を可能にする。その結果、大幅な効率向上、コスト削減、顧客の満足度の向上が実現される。
ダイムラー・ベンツはこれまでその部品カタログを印刷後、ディーラーに郵送していたが、その情報量は6ギガバイトにのぼり、1～2カ月はアップデートすることができなかった。しかし最近同社はＪａｖａベースの電子カタログを開発した。これによりディーラーの求めに応じ、特定の自動車モデルの最新部品リストを即座に提供できるようになった。大きなものが小さいものを併呑するのではなく、速いものが遅いものを呑み込むのが今日のビジネス・シーンと言う。
サン・アジア・サウスのジョージ・リー取締役(ﾏｰｹｯﾃｨﾝｸﾞ担当)によれば、製造業は同社の86億米ドルの年商の3分の1に貢献する最大の成長領域で、世界的には26％、当地域に限っては年率40％の成長を見ていると言う。(BT:12/8)